>>37
「御心遣い、感謝致します。それでは。」
(そう言うと立ち上がり、暗い影に消えた。
───それから暫く経った頃の事。
男の降り立った場所は、他ならぬミドガルズ。
最初に訪れる『勇者』の居るであろう場所を、
ひとつひとつ見回る様に歩いていた。)
「さて、まずは気になる存在を検めるとしよう。
名を『シュガーリア』…、能力は『時間』か。
ふむ、期待値は高い個体だが、念の為だ。
一応、『勇者』の適性があるか見ておくか。」
(真新しい羊皮紙に書かれた、リストの様なもの。
そこの1番上に書かれた項目を目で追いながら、
最初の『被検体』の情報を改めて確認する。)
鬼の少女がベリオールを不意に襲ってきた……
?「あなた、どういうつもり?ウサギさん(シュガーリアはウサ耳亜人種)に何の用かしら?ベッ別にあのウサギさんが好きなわけじゃないけど(照)……いっ一応あの娘がいなかったらあなた達から世界を救えないから……私が人間さんたちにちやほやしてもらえないし…
…あの娘は私の大事な仲間なの。
もし、手や足を出そうって言うならベリオール、決戦の日が来る前に、今ここであなたをやっつけてあげるわ」