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(霊夢は紫の言葉を聞くと、そのままスキマの外へと出る・・・・・
振り向くことも、言葉を返すこともなく、因縁に終止符を打つ為に戦地へと向かう・・・・・
その背中は、在りし日の先代達と通ずるものがあった・・・・・)
【スキマの外】
・・・・・ほら、出てきなさいよ・・・・・いるんでしょ?それとも、また私から逃げる・・・・・?人間のこの私から・・・・・
(霊夢はスキマの外へ出るやいなや、姿は視界に入っていなくとも、近くにいるであろう豺狼に対して上記を言う・・・・・
人間と妖怪、普通であれば戦わずとも力の差は歴然だが、博麗の巫女の立場である霊夢が戦うということ、そして、人間の方からわざわざ戦いの場に来てやったぞという霊夢の豺狼に対する煽り文句が詰まっている・・・・・)
>>豺狼
犲狼
「たかだか巫女風情が生意気な……!いいだろう、そんなに無惨な最期を遂げたいのなら手伝ってやるよ!!」
犲狼は森の木々の影が作り出す暗闇の中から霊夢に右目を潰された犲狼が全身から身震いしたくなるような凄まじい殺気から成る重圧を伴い、霊夢の前にその姿を現す……
辺りには無差別に喰い散らかされた動物達の肉片が散らばっており、犲狼の口元と両手には鮮血が滴っている事から霊夢達との戦いで消耗した体力と妖力を動物の命を貪ることで回復させようとしていた事が推測できる。
だが、犲狼が喰らった動物の中には、里の郊外を襲撃した際に使役していた野犬の骸が幾つも見える事から、犲狼にとって手下の野犬など幾らでも代えの効く駒でしか無いのだろう……
>>275