紫
「あら、貴方は覚えていないかもしれないけれど、最初に貴方を見付けた時は確かめておけるような余裕なんて無かったのよ。」
霊夢を始め、幻想郷に連れて来られた博麗の巫女やその候補達は記憶リセットされてしまうため、霊夢の脳内にはこれまでの経緯は無くなってしまっているだろう。用意周到な紫の事だ、此処に来る前に予め適正があるかどうかを確かめると言う方法も、そのための試験のようなものもあったのだろう。
だが、霊夢を最初に見付けた時にはそれをやる余裕が無かったのだと応える。
紫
「さ、先ずはこの陰陽玉を持ってみてくれるかしら?」
紫は試験を開始する前に、手元で浮遊している紅白の陰陽玉を霊夢の前にまで移動させ、取り敢えずまずはこの陰陽玉を手に持ってみてもらえるかと言う。紫は最初に顔を合わせた時と同じ、腹の底で何を考えているのかわからない笑みを浮かべ続けており、言動から内心を読み取る事は難しい……
持つ?これを?まぁ・・・・・いいけど・・・・・
すっ・・・・・
(恐る恐る手を伸ばし、陰陽玉を手に取り持ってみる・・・・・
「ほら、持ってみたわよ、これで何がわかるっていうの?」
と、持ってみたはいいものの、この行動に一体何の意味があるのか、わけがわからないと言った様子で・・・・・)
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