紫
「それを聞くとは……いえ、その"聞き方"をするとはまた面白い。」
紫は霊夢がいきなり核心を付くような言葉で問うて来た事に対して驚く様子は無く、むしろその霊夢の機転の良さと、敢えて伏せていた核心部分をピンポイントで付く問いを思い付いた彼女を褒めるように呟く。
紫
「………良いわ、杯から地へ溢れ落ちた酒が二度と杯に戻れないのと同じように、一度口にした言葉を撤回するつもりも無い。教えてあげるわ。……貴方は表向きには貴方は14代目の博麗の巫女よ……けれど、真実を言うと貴方は"63代目"の博麗の巫女なのよ……」
ならば……50人の巫女達はどうなったのか……何故、表向きの代数に数えられることなく闇へ葬られてしまったのか……その真実について紫は口にし始める。
……当代の巫女になら……真実を話しても良いのかもしれない。
無知なままであれば幻想郷を維持するシステムの一部として何もせずとも、何も考えられなくても生きていられただろう。そうなるようなシステムも既に完成させていた。
だが、知恵の実を喰らい楽園を追放され、苦悩と苦痛に満ちた世界へと堕とされたアダムとイヴのように、知恵を得て破滅に繋がる羨道を歩む事になっても……この巫女なら破滅の闇も、絶望の禍も払い除けて新たなる幻想郷の未来を掴めるのかもしれない……
>>55
随分本来の人数と差があるじゃない・・・・・で?他の巫女達はどうして数えられないの・・・・・?
(数え間違いや人数が不確かなどではく、本来の人数を知っておきながら隠蔽されるように表向きからは闇に葬られた博麗の巫女達の存在・・・・・
何故そうなったのか、霊夢は真実を知るためにさらに踏み込む・・・・・)
>>56