>>356(桜空)
神宮
「ふむ、悲鳴は出せるようだな。
素直に応えた方が身のためだぞ?」
神宮は断末魔をあげる桜空の髪を左手で掴んだまま、ダイヤの指輪や金の指輪を付けた拳骨によって再び桜空を殴り付けようとする……この少年院の中では暴動対策や、神宮が自身の権力を安全に振るえるようにするために異能を使うことが出来なくなっているため、現状では実際に示す方法は無く、本当に異能力者かどうかを確認しているのかどうかでさえ定かではない……
少年院の少年
「や、やめろ……!!」
神宮
「……無能者に構うつもりは無い。」
《バキッ》
まさに今、桜空に二発目の拳骨が振るわれようとした時……桜空が収監されている檻の中に、桜空と同じように薫によって救われた少年が神宮の背中を叩いて桜空を助けようとするものの、神宮は何の躊躇いもなく少年の顔を殴り、そのまま檻の外の冷たい壁に叩き付ける……
神宮にとって、自分の利益になるモノや、表向きのパフォーマンスではある程度の温情を見せたりするものの、それ以外の者は価値が無いと思っている……例え相手が死亡しようと……
隅影「さぁ、どうだろうな・・・・・?」
(隅影自身は、相手が嘘を言っていようが事実を言っていようが、正直そこはどうでもいい・・・・・
大事なのは、常に自分が有益であるかどうか・・・・・
それに、最初から相手からなにか聞き出そうとするつもりはない・・・・・)
桜空「っ・・・・・!やめろぉっ・・・・・!」
(桜空は幼いながらも確かに姉から教わった正義をせめてでも貫こうとしてか、まともに抵抗できない状態な為相手が物凄く怖いがやめろと叫ぶ・・・・・
桜空は、神宮を睨みつける・・・・・
その目には、相手とは正反対の正義の意思が宿っているが、無力でしかない・・・・・)
>>358