>>364(桜空)
神宮
「……ふん、もういい。
行くぞ、お前達。」
神宮は桜空を見て吐き捨てるように言うと、薫の手を振り払い、桜空に背を向けると、桜空の両腕を拘束していた二人の職員と共に部屋から出て立ち去って行く……
薫
「麻摩君!大丈夫……!?」
神宮が桜空に興味を失うと、薫は直ぐに桜空の元へ駆け寄り、先ずは散々殴打された桜空を優しく、だが強く抱き締めて彼の安否を確認しようとする……
桜空「・・・・・ぅ・・・・・う・・・・・」
(桜空は意識を取り戻したのか、呼びかけられるとわずかに反応するものの、依然として瀕死の状態でありどれほど酷い暴行を受けたのかは計り知れない・・・・・
そして、少しして「あ・・・・・あの子・・・・・が・・・・・」と、自分を助けようとしてくれた友達の方を見ながら心配する・・・・・
友達は自分を助けようとしてくれたのに自分は何もできなかった悔しさからか、桜空の目からは涙が出始める・・・・・)
隅影「どうせお前も能力者なんだろう?例え話だが、毒の能力を持つ奴が、自分の毒で死ぬか・・・・・?」
(隅影が言いたいこともしては、能力者というのは自分の能力はどんなに強けれど、必ずデメリットと一心同体だ・・・・・
だが、能力者の身体はその能力に適したように自然と独自の進化に近い構成になっている・・・・・
毒の能力を持つ者は自身の毒により命を落とすことはまずない、炎の能力を持つ者は自身の炎で命を落とすことはまずない、それと同様に、隅影の能力は全身を硬化してもデメリットはあれど全身を上手く動かせなくなる、ということはまずない・・・・・
潜鴉を始末したのが、それの何よりの証明になるだろう・・・・・)
>>371