桜空「・・・・・ぅ・・・・・う・・・・・」
(桜空は意識を取り戻したのか、呼びかけられるとわずかに反応するものの、依然として瀕死の状態でありどれほど酷い暴行を受けたのかは計り知れない・・・・・
そして、少しして「あ・・・・・あの子・・・・・が・・・・・」と、自分を助けようとしてくれた友達の方を見ながら心配する・・・・・
友達は自分を助けようとしてくれたのに自分は何もできなかった悔しさからか、桜空の目からは涙が出始める・・・・・)
>>370
隅影「どうせお前も能力者なんだろう?例え話だが、毒の能力を持つ奴が、自分の毒で死ぬか・・・・・?」
(隅影が言いたいこともしては、能力者というのは自分の能力はどんなに強けれど、必ずデメリットと一心同体だ・・・・・
だが、能力者の身体はその能力に適したように自然と独自の進化に近い構成になっている・・・・・
毒の能力を持つ者は自身の毒により命を落とすことはまずない、炎の能力を持つ者は自身の炎で命を落とすことはまずない、それと同様に、隅影の能力は全身を硬化してもデメリットはあれど全身を上手く動かせなくなる、ということはまずない・・・・・
潜鴉を始末したのが、それの何よりの証明になるだろう・・・・・)
>>371
霞鴉
「フフッ、おかしな事を言うね。
ベースはあくまでも人間だ。異能者も特異な力を持つ事を除けば人間であることに変わりはない。」
霞鴉
「君の例えで言うなら……毒の異能者はその操る毒に対する抗体を獲得しているが、それは人間の体であることに変わりはない、血も流れるし、走れば体力も消耗する。炎の異能を持っていても自分に当たれば火傷もする。だからこそ、異能による自滅を防ぐために敢えて無干渉区域を数ミリから数センチでも設けているんだ。まあ、この辺りの工夫は人それぞれだけどね?
それを君に当て嵌めて言うなら……身体を硬化する事が出来たとしても、ベースの人間の体の関節部分や、弱い箇所はそのまま引き継がれる。異能はあくまでも出来ることが増える……それだけだ。」
霞鴉
「もっと簡単に言うなら、厚着をすれば寒さを防げるが、手足を動かしにくくなるだろう?それと同じだよ。もっとも……こんな事は異能力者ならば誰でも知っている訳だけれどね?」
霞鴉はますます呆れたように異能を使えたとしても、それは出来ることが増えるだけであり、自分の異能で自滅する事もあるが、そうならないように各々が工夫しているのだが、考え無しに全身を硬化させてしまえば、確かに防御力は跳ね上がるが、自らの硬度故に動きが妨げられてしまう事になる……
何故なら、関節や眼球まで硬化してしまえば、隙間を埋めるために一体化してしまう事になる……そうなれば必然的に体が一枚の鉄の彫刻のようになってしまい、体を動かそうにも隙間を埋めているせいで可動域が無くなってしまうと言う弊害を生んでしまう……
霞鴉
「その証拠に……君も動くことが出来ないだろう?」
《ヒュッ》
霞鴉はゆっくりと隅影の前にまで歩み寄ると、彼が喋っていることで判明した喉の筋肉と言う、身体の構造上、発音するために硬化する事が出来ない部分に向けて、爆発によって倒壊した建物の残骸から取り出した鉄の棒を突き出し、そのまま彼の首を刺し貫こうとする。