桜空「この能力は、こういうことも出来るんだよ・・・・・」
グォッ・・・・・!
(自身の腹部辺りに瞬時に移動ゲートを出現させると、次の瞬間鴉狼の数メートル背後に移動先に繋がるゲートが出現する・・・・・
風圧そのものには実体こそ無けれど、向かう先はゲートである為そのまま風圧はゲートを通って移動する・・・・・
そして、移動先のゲートが鴉狼の数メートル背後に出現しているということは、自動的にそのまま風圧は鴉狼の背後へと空間を移動して迫り来る、という仕組みになっている・・・・・
物理的な攻撃で対応出来ない桜空だからこそ磨き上げた頭脳戦術ともいえる・・・・・)
>>454
鴉狼
「……!」
鴉狼は桜空が攻撃先の腹部の空間を歪曲させたのを見て、突き出した腕を引っ込める事で風圧によるダメージを軽減し、背後から自分の放った風圧からの被害を最小限に抑えると、
鴉狼
「なるほど、お前の異能は"空間操作"か。
いいぜ……それなら漢らしくステゴロで決着を付けてやるよ……!」
《コオッ》
鴉狼は桜空の左手を掴んで空間移動を牽制したまま、大人の腕力を活かして桜空の体を床に叩き付けようとする。異能同士の相性では桜空の不意を突くために桜空の周囲の酸素を消すなり、大気圧によって桜空を押し潰そうとも考えたが、相手は素手による近接戦闘を挑んできた。
相手が拳で向かって来ると言うのなら、此方も拳で応える。漢同士の戦いに異能による小細工は必要ない。