桜空「・・・・・もし俺が勝った場合、俺を逃せばお前の身も立場も危うくなる・・・・・」
(勝ち目はないと思うが、もし自分が勝って逃げることが出来た場合は、相手の身が危ういと考える・・・・・
拷問を受けた手負いの自分を、こんな大男が逃がすはずもない、自分じゃなくてもわかるし、あの鋭い氷華のことだ、きっと敢えて逃がしたと察知し、氷華は素鴉を粛清するだろう・・・・・
それに、、こんな大男に手負いの状態で勝てるわけがない、狼谷と戦った時とはわけが違う・・・・・)
>>529
素鴉
「おいおい、この期に及んで相手の心配か?
先に来ないのなら……こっちから行くぞ。」
自分の命の心配よりも、相手の命や立場の心配をしている桜空の言葉を聞いて少し驚くものの、素鴉は即座にボクシングスタイルで構え、そのまま床を蹴って身を屈め、桜空に向けて左のジャブを繰り出し、様子見を兼ねて先制の一撃を加えようとする。
身長は180cmにも及ぶ巨体だが鈍重な様子や、大振りな動きというものは一切無く、最短距離を一直線に彼の筋肉は飾りではなく、まるで打ち出された砲弾のような速度で拳の一撃を繰り出す。
全力を出さなければ勝つことは出来ないだろう。
いや、全力を出しても尚、勝機は薄いかもしれない……