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水鴉
「ヒヒヒ……安心しなァ、蟲鴉の野郎が鉄塊野郎を始末してくれる。
お前はちょぉぉぉぉぉっとだけ早く逝くだけだ……」
水鴉は紀を呑み込むと、そのまま口や鼻を介して彼女の気道を通って肺へ侵入しようとする中、直ぐに中川も蟲鴉に始末されると断言し、紀に助けは誰も来ないと示唆し、抵抗する気力を削ごうとする。
水鴉が操れるのは自分を中心とした半径5m圏内の水だけであり、生物の中にある水分は操ることが出来ないものの、肺の中に水を流し込んで溺死させる事は出来る。
水と同化すると言う性質上、電気が最大の弱点であり、通常の人間よりも通電性が高くなると言う欠点を抱えてはいるものの、発電所があるのは二つの扉を抜けた先であり、そこへ行くには蟲鴉の生み出した巨蟲と、蟲鴉の二つを突破しなければならない。
水鴉
「あの餓鬼の言いなりになるのは癪だが……
お前らを潰して手柄にさせてもらうぞ……?」
ドゴォオオッ!!!!!
(素鴉の一撃が、桜空に直撃・・・・・したのではなく、床に直撃し、あまりの勢いに床を凹ませる・・・・・
確かに桜空は軽く脳震盪を起こし、まともに動けなかったはずだ、それにここでは能力も封じられている、もし使えたとしてもゲートが開いていなかったことから、いずれにしても能力を使ったとも考えられない・・・・・)
ドガッ・・・・・!
桜空「悪いが、俺はまだくたばるわけにはいかねぇんだよ・・・・・」
(桜空の踵落としが、相手の後頭部へと直撃する・・・・・
攻撃を受ける場所の問題以前に、桜空の繰り出す攻撃の威力、そして桜空の身体の移動速度ががさっきよりも格段と跳ね上がっているのがわかる・・・・・
かつて恩師が委ねてくれた理想を、桜空は貫き通す時が来たのだと実感する・・・・・)
紀《そ・・・・・んな・・・・・こんなところ・・・・・で・・・・・》
がぼっ・・・・・
紀「・・・・・」
(紀の動きが止まる・・・・・
つい数秒前まで必死にもがいていたのが嘘だったかのように、ピクリとも動かない・・・・・
命が尽きたのか、それとも・・・・・)
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