桜空「あぁ・・・・・あるさ、言っておくが、俺は別におかしくなったわけじゃねぇからな・・・・・?」
(朱音の目を見て、確証はあると、自分はおかしくなってこんなことを言っているわけではないと告げる・・・・・
付き合いがそこそこ長いと、相手が思ったことを全部言わずとも、大体のことはわかってしまう・・・・・
雨の中泣いていたのか、桜空の目は、少し赤くなっていた・・・・・)
>>733
朱音
「……それなら、私達はどう動く?
全戦力の三分の1が海外にいるけど、国内にいるfirstのメンバー全員を集めて戦力を強化しておくか?」
桜空が意識を取り戻した事で彼を床に降ろしながら、彼の言う数日以内の八咫烏の攻勢に対して自分達はどう動くべきかと問いかける。
数日だけでは海外で作戦を展開している構成員の召集には間に合わないものの、日本国内にいるfirstのメンバーであればそのほぼ全員を集めることが出来るため、それらを集めることで有事の際にも直ぐに動ける状態を確保しておくかと聞く。
「一任……ですか、こりゃ責任重大だなぁ」
とはいえ、こうなることは半ば予想できていた。
とすれば、地道な情報収集から始めようかと考えたがーー
「おや? お目覚めですかい、大将」
どうやら桜空が意識を取り戻し始めたようだ。
「ふむ、数日後ね……」
捕まっている間に情報を取ってきたのか、嘘や出任せではない声色に思える。
「OK、了解した」
他ならぬリーダーの言葉だ。軽々しく無碍には出来ない。
そして、あちらから来るというのなら好都合。わざわざ探し出す手間が省ける。
「ところで大将、能力の方はもう大丈夫ですかい? 問題なかったとしても、また対策される事態は十分あり得ますぜ」
Firstのリーダーだけあって彼の能力は強烈だ。これがあるとないとではパワーバランスや戦術の組み立てに大きく関わってくる。
そして、Firstのリーダーだけあって狙われやすい。なにしろ特定の施設内で彼の能力が使えないという事態が発生したのだ。これを応用した技術でこちら側の能力を封じてくる可能性は高い。