>>925
氷華
「穢れ無き世界に穢れた存在は必要ない……勿論、その世界には私と言う存在も必要ないのだから……」
戦闘における時間が経過すればするほどに氷華の眼は桜空がワープゲートを生成する際の微細な癖、生成までのラグを見極め始めており、氷華は翳した左手を指を少し動かすだけでも桜空の背後や側面、頭上や眼下と言ったあらゆる方向から氷柱が伸ばされる。
空気中に含まれる水分を集めて瞬時に巨大な氷柱を生成して攻撃が出来ると言う事から一方的に氷華が攻撃を出来る状態となっており、技を使えば使うほどに気温が低下していく事から無尽蔵に氷を意のままに作り出せる上に、時間の経過と共に桜空の動きを見切る事の出来る動体視力と観察眼を兼ね備えた氷華が優位性を確立させている。
既に接近することすら叶わなくなって来ている……
桜空が勝利するためには氷華に接近戦を持ちかけなければならないのだが、それも次第に行えなくなりつつある……
氷華が完全に桜空の動きを読み終えた時が、桜空が殺害される瞬間なのだろう……そして、その時は残り僅か……
氷華
「全世界の憎悪と憤怒の全てを背負って……私が最後の大罪人となり、滅び去る事で悲劇の無い世界が誕生する、私にはそれを背負う覚悟がある。」
【氷華の先読み完了まで残り『5』】
桜空「随分と自信がおありのようで・・・・・それがお前のただの妄想に過ぎないってことを教えてやるよ・・・・・」
(時間が過ぎれば過ぎるほどに、自分と氷華との力の差はどんどん開いてゆく・・・・・
そして、同時に自負の体力も消耗してゆく・・・・・
氷華自身が最後は自分が〇ぬことで悲しみのない平和な世界が完成するという考え方を持った正義であることから、何を失っても、何を犠牲にしても怖いものがない以上、解決策をこうしてワープゲートを瞬時にあちこちに展開しながら練っているのだが、失うものが無くなった自分勝手な正義というのは非常に厄介だ・・・・・)
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