桜空「・・・・・俺は・・・・・」
(世界は本来こうあるべきだの何だのなんて、一人の人間がいくら望んだところで、例え行動に起こしたとしても変わらない・・・・・
世界なんてものは、一人の人間と同じでなるようにしかならないからだ・・・・・
なんて言ったところで氷華は納得なんてしないだろうことは、弟だからか嫌でもわかってしまう・・・・・)
>>142
氷華
「……貴方が私を止めようと……世界が悪を赦すのなら、悪がのさばる事を良しとするのであれば……私は何度でも世界の破滅を望むわ……」
氷華は既にこの世界そのものに対して深い不信と絶望を抱いており、桜空が金鵄の立場から解放したところで、悪を赦さないその心は再び世界を地獄に変える事を望んでしまうだろう……
それだけ氷華が抱いた絶望は深く、悪を憎悪する心は激しい……
氷華
「だから……私を真に止めたいのなら……『コレ』を心臓に突き立てるしかない。」
絶望と憎悪に支配される事が運命づけられた心を……呪われし心臓を貫くしかないと、自分の胸元に小さな氷のナイフを作り出して桜空に覚悟があるのなら自分を殺害しても構わない……寧ろそれを望んでいるのだと言う。
桜空が氷華とは異なる方法で悪の居ない世界を提示するか、氷華が再び地獄の王、楽園の主になるのが先か……そのどちらかしか道はないのだろう。