物語の舞台は現代日本
1万人に1人の割合で異能力者が生まれる世界
ある者は正義のために異能を使い
ある者は私欲のために異能を使う
異なる二つの信念が交錯する時、善悪をも超えた死闘が始まる
冷酷なまでに正義のために日夜犯罪者の粛清を繰り返す
日本の極秘特殊機関"八咫烏"と日本中の犯罪者達の死闘を描いた物語
現在は八咫烏のトップ『麻摩氷華』と
firstのボス『麻摩桜空』の決戦が行われています
>>2 ハウスルールと募集枠について
>>3 八咫烏について
>>4 キャラシートの作成例
>>5以降から募集開始&本編開始となります!
【ハウスルール】
1.背後様同士の喧嘩は御法度
2.台詞やロルでの顔文字の使用禁止
3.1日に1回は返信可能
4.死ネタやグロ描写あり
5.ロルは30文字以上お願いします
6.管理できる範囲なら何役でも可
7.モブの使用可能
8.代償無しのチート禁止
9.裏切り有り
【募集枠】
《八咫烏》
1.八咫烏 三羽鴉
募集〆
2.八咫烏 十二鴉
八咫烏における部隊長クラス
名前の通り12キャラまで
3.八咫烏 鴉
八咫烏における構成員
人数無制限(モブとしての使用も可)
《秘密結社 First(ファースト)》
4.副リーダー
Firstのリーダーを補佐し、時には自ら前線に立つこともある。1キャラ限定
5.情報屋
Firstにおける諜報員
人数無制限(モブとしての使用も可)
6.武闘派構成員
Firstにおける実動隊
隊長クラスも使用可
人数無制限(モブとしての使用も可)
7.その他構成員
Firstにおける構成員
人数無制限(モブとしての使用も可)
8.その他
組織に属していない犯罪者や警察官、一般市民等
人数無制限(モブとしての使用も可)
【組織概要】
1.八咫烏
表社会では都市伝説として語られる事もある対異能犯罪として存在する日本最古の組織。上位組織は存在せず、礼状無しの独断で犯罪者を裁くことが出来ると言う強い権力を持ち、必要とあらば政治家や権力者、果ては同じ八咫烏の構成員の粛清も行うことが出来る完全な独立機関。
三羽鴉の更に上位に位置する金鵄がこの組織を総括しており、必要とあらば無抵抗な民間人の殺害も許可されている。
※Firstとの抗争の中、最大戦力だった三羽鴉が倒れ、主戦力だった十二鴉もその半数以上が敗れた事で壊滅状態
2.秘密結社First
日本各地に活動拠点を持ち、犯罪行為を主軸として資金を稼いでいる犯罪シンジケート。海外にも活動拠点を持ち、強盗等の大胆な犯罪行為にも手を出しているものの、表社会の人間からはあまり知られていない。
組織のリーダーの意向もあり、殺人だけは決して行わない事を信条としている。
※八咫烏との抗争により、構成員の大半が殺害され、八咫烏と同じく組織が壊滅状態に陥っている
【キャラシート】
「(キャラの言いそうな台詞を二つほど)」
名前/(英名でも和名でも可、英名や漢字の場合は読みも)
通り名/(あれば記載お願いします)
年齢/(千歳とか特殊な理由や事情が無い場合は人外の年齢は禁止)
性別/(中間や無性別は無し)
役職/(募集枠から)
性格/(なるべく詳しく)
容姿/(画像省略可)
能力/(能力の名前や性質、弱点等)
備考/(過去や経歴、一人称等)
【八咫烏の頂点】
「万人を救うことなんて誰にも出来ない。だけど奪うことしか知らない悪を除き、悪の存在しない世界を作り上げることは出来ると私は信じている。」
「凍ったものは美しい、それはどうしてだかわかる?答えは簡単、凍り付いたものは過ちを冒さず、穢れることが無いから。」
名前/麻摩 氷華(あさま ひょうか)
通り名/金鵄(きんし)
年齢/17歳
性別/女
役職/八咫烏 金鵄
法律に捕らわれること無く独断で犯罪者を裁くことが許可された裏の秩序維持部隊の
部隊と言ってもそれそのものが独立しているため、上位にあたる指導機関や組織は無く、政府からの指示も受けず、腐敗した政治家の粛清や不穏分子、外国勢力からの干渉から国を守っている。
また、その権力を悪用して私欲を満たそうとする八咫烏のメンバーの粛清も担当しているため、敵からも味方からも恐れられている事が多い。
性格/元々強い正義感を抱いていて、困っている人を見捨てることが出来ない優しい性格をしていたものの、今では弟の桜空とは対照的にこの世の悪を根絶やしにするためには殺害さえも何の躊躇いもなく行える冷酷な考え方をしており、中でも拷問による情報収集に対して卓越した才を持っている。
冷酷非情に見える彼女だが、唯一の肉親である桜空に対しては非常に強い執着心を抱いており、自分の庇護下に置いて監視しておきたいと言うメンヘラ的な面もある。
容姿/17と若いにも関わらず、異能の開花と絶望による影響で髪の色が白く脱色してしまっている。整った顔立ちをしているものの、その瞳の奥には悪を野放しにしている現代社会への憎悪と絶望の念が渦巻いており、冷たい雰囲気を纏っている。
能力/『氷蓮六華』
冷酷な彼女の心から生まれた異能であり、炎でも溶けることの無い氷を自由自在に作り出し操る事が出来る。
また、実体の無い存在を凍結させて破壊したり操作する事が出来る上に、凍結させた対象はその機能や能力も凍結され封じられる。
直接相手に触れることで相手の体の水分を凍結させることで凍り付かせる事が出来たり、生成した氷塊を浮遊させ、それに乗ることで飛行する事も出来る。
八咫烏のリーダーに相応しい強大な異能を持っているものの、生成された氷の硬度は周囲の温度に左右され、高温の場所ではその硬度は大きく低下する上に、高い攻撃力を持つ技であればその氷そのものを破壊する事も出来る。
また、精神に直結した異能であるため、術者である氷華が精神的に動揺している場合にもその異能の効果は大きく低下する。
理不尽な"悪"と断定した相手に対しては無敵に近い強さを誇るものの、そうでないものや、そう判断するのが難しい相手であれば対抗する事が可能なものとなっている。
備考/右利き、幼少期に家に強盗が入ってきた際に両親を目の前で殺害され、彼女自身も強盗に捕まりリンチにあい、その際に両親の命を奪い、自分達を苦しめる理不尽な悪と、それを生み出す現代社会に対して激しい憎悪と絶望を抱くようになり、孤児院に入れられ、表舞台から姿を消して裏社会で生きるにつれてその憎悪と絶望はより揺るぎ無いものになっていった。
犯罪者は救い用の無い極悪人であり、それらを殲滅する事こそ世界をよりよくするものであると確信し、八咫烏のリーダーとしての令嬢無しの独断で犯罪者を葬れると言う権限を用いることで日夜悪人を裁き続けている。
「外は大分騒がしいでしょう?ここでは、全部忘れてのんびりしていってね。息抜きって大事よ」
「あら、ここではみんな仲良くしなきゃ。騒ぐ人は出ていってちょうだい」
名前/ オリヴィア=ラッチェンス
年齢/ 22歳
性別/ 女
役職/ 一般市民
性格/ 秘密主義で非常にのらりくらりとした店主。常時にこにこと笑みを浮かべており、大抵のことで取り乱すことは無い。ただ、店内で問題を起こす人には厳しい。けろっとどうでもいい嘘を吐くこともあれば、悪戯をしかけるなどお茶目な面もある。人と話すことが好きで、少々距離が近い時もあるが仲良くしたいが故。気さくで穏やかであるため、お客さんやご近所さんとの付き合いは非常に良い。広く浅くで友人も多そう。
容姿/ 柔らかい髪質のブラウンの髪は背中の真ん中辺りの長さ。やや下がった眉は優しげで、撫子色の瞳もやや垂れ目。見た目だけでいえばおっとりしてそう。口角も上がっていて明るい印象を持たれがち。日焼け止めのおかげで割と白い肌。服装は8分袖の白のスキッパーブラウスに黒のスキニーパンツ。靴は黒のパンプスとシンプルに。上には茶色のカフェエプロン。身長は160糎。作業するときは銀縁の丸眼鏡を掛けることもある。
https://i.imgur.com/RxWjfjI.png
能力/ 【 私の領域 】
自分好みのお店を1つ、瞬時に作ることが出来る能力(小さなCafeくらいで、ある程度土地を要する)。
☆【私の領域】とあるくらいだから、其のお店の情報は全て能力者に筒抜け。物の配置から来店者の基本的な情報、能力、頑張れば過去などもわかる。
基本1店舗しか作れず、2店舗目を作りたい場合には今あるお店を潰す(物理)必要がある。その際、店にある物は2店舗目に何故か引き継がれるので問題無し。建てる場所もある程度広さがないと建てられない。お店を作る場合、上記☆に加え条件をひとつだけ追加することも可能。例えば「防御型の店(外部からの異能攻撃にある程度耐えられるとか、細かい設定をする必要がある)」、「攻撃型の店(店内で騒ぎを起こすと店の外に投げ出されるとか、店の中で店主に危害を加えると追い出されて二度と中に入れなくなるとか)」など。人の生死に関する条件は追加できない(腹痛頭痛が和らぐくらいならできるかも)。
備考/ こじんまりとカフェを経営する一般市民。八咫烏やfirstの構成員さんがお店に来ることもあるから、なんとなぁく情報を知っているけど何も知らないフリするお姉さん。今のところ中立だが、親しくなって声を掛けられればどちらかに寄る可能性はある。
【 / 別スレで参加を希望させていただいた者です。何かありましたらご指摘ください 】
「あの女はやばい、関わるな」
「お前らのやっていることは正義って言葉を借りた悪だよ」
【プロフィール】
名前 麻摩 桜空 (あさま さくら)
年齢 15歳
性別 男
性格 生きていくためには犯罪に手を染めるのもやむを得ないという考え方ではあるが、絶対に人を殺めない、物理的外傷、及び無意味な暴力は絶対にしないという考え方も併せ待っている、しかし身内や自身の生い立ちに関して否定的な意見を言われると我を忘れて凶行に走るという精神的に未熟な部分もあるが、それは自分が一番痛感していることであり、自分の悪い部分であるということも自覚している
容姿 15歳という年齢に反して、髪の毛は一本残さずに全て白髪に変色してしまっている、また、本来は目の色が左右共に茶色だが左側の目が濁った灰色に変色してしまっていて、視力は失っている、体にはあちこちに痛々しい火傷の跡があるが、当然服を着ているため普段は見えないようになっている、これらの珍しい特徴を除けば特に特徴と呼べる特徴はないものの、顔立ちと体型がモデルのように整っていてスラリとしている
能力 【転送:自身を含め、生物や非生物問わずに特定の場所へと転送できる能力ではあるが、行ったことがある場所や頭の中にしっかりと入っている場所(言ったことがある前提)でなければ適用されない、また、言ったことがあっても記憶から抜けている場合も適用されない、そして転送前には転送先に繋がる空間を展開しなければならないため、必ず予備動作が発生してしまい相手側に気づかれやすいというデメリットがあるが、空間を展開してしまえば転送はあっという間に済むため、よほどのスピードがない限りは追いつかれることは無いというメリットもある】
備考 左利き、幼少期に家に強盗が入ってきた際に両親を殺害されており、しかもそれを目の前で目撃してしまった恐怖から、前述した様に髪が白髪に変色してしまった、しかもそのまま強盗に捕まってしまい、大の大人に幼い子供が適うはずもなくそのままリンチにあってしまう、体中にある火傷の跡や左目の失明はこの時のリンチが原因で負ってしまったものであり、生き地獄を味わう中で使い慣れていなかった転送能力を無意識に発動させてしまい、その際に強盗達を家の外に転送してしまったのだが、家の外の空中に転送してしまい強一人はそのまま落下して首の骨を折り死亡、もう一人は家の柵に落下してしまい串刺し状態になって死亡、異変に気づいた近隣住民は警察に通報し、警察は桜空を精神的に問題ありと判定し、少年院に入れてしまい、そして世間も同じように桜空を能力を行使した精神的に異常な強盗殺害の加害者として見るようになり、これが原因で幼くして性格が歪んでしまい、生きてゆくために犯罪に手を染めるようになった
【こちらでも引き続き宜しくお願い致します!&新しい参加者様宜しくお願い致します!】
>>6-7
【お二人ともキャラシ把握しました!
宜しくお願いします!!】
【国会議事堂前】
氷華
「この地を罪を償う場所……地獄へ変える。
その邪魔を誰にもさせない………」
《パキパキパキパキパキ……》
氷華は両手を地面に付け、地表を覆う氷を介し、周囲にある無数の氷塊へ干渉し、巨大な氷の塊から無数の氷の槍を天に向けて伸ばして行く……
その氷槍の一本一本がビルの高さにも相当するものであり、そんな規格外のサイズのものが何十本も、まるで天を支える柱のように現れていく。
氷華
「もう貴方が私に近付く事も永劫に無い……
私は止まれない、この世の悪の全てを滅ぼすまでは……!!」
【氷蓮六華・神滅之氷槍 臛々婆】
氷華は生成した無数の氷槍……いや、氷塔を操るために両手を地面に付けたまま、桜空をその圧倒的な質量によって押し潰そうとする。
【こちらこそ、宜しくお願い致します!】
桜空「ぐっ・・・・・!!!!!」
バッ・・・・・!
グォンッ・・・・・!
(桜空は両手を広げると、ゲートを氷華の氷塔ですらも転送できるほどの大きさに展開させる・・・・・
氷華ほどの実力者であればこれほどのものを作ることなど朝飯前、非常に簡単なことだと思われるが、桜空は巨大なゲートを展開するだけでもかなりの体力を消耗する・・・・・)
>>9
>>10
氷華
「裁いても裁いても悪は消えない……
ならばこの世界そのものを裁く。」
《ドガガガガガガガガガガッ》
ゲートを繋げた先で氷塔が突き刺さり、また桜空の展開する巨大なゲートによって氷塔から逃れることが出来ているものの、大量にある氷から生じる冷気は着実に彼の体を蝕んでいく……
《パキパキ…》
大規模な転移ゲートを開いた桜空の足下から新たに小さな氷の棘が伸び、巨大な氷塔からの猛攻を防ぐ事に集中しなければならない彼へ容赦なく奇襲を仕掛けようとする。
桜空「・・・・・堕ちたな、ほんとに・・・・・」
(昔は純粋なヒーロー像を抱いていた実の姉が、こうも歪みきった正義の道へと足を踏み入れてしまったことに対して、悲しみを通り越して呆れを感じる・・・・・
人間は欲の塊の生き物だ、どんな人間でも、何かしらきっかけがあればどんな悪にでも変化する、もしそうなった時の歯止め役として正義がいるのではないかと桜空は思う・・・・・)
>>11
>>12
氷華
「私は悪を滅ぼすためなら喜んでこの身を捧げられる。
貴方にはそれだけの意志が……覚悟があるの?」
《ドガガガガガガガガ……》
氷華が桜空の足下から伸ばした氷の棘が彼の体を裂き、ゲートの展開や維持を妨害し、氷塔による致死の猛攻を叩き込もうと様々な策を巡らせていく。
徹底的に敵対者を滅ぼす…
これが正義の成れの果てと言えるのか……
桜空「ぐっ・・・・・!!!!!」
ポタッ・・・・・ポタッ・・・・・
(死に至るほどの傷ではないものの、かなりの激痛を感じる・・・・・
傷口からは血が滴り落ち、地面に血だまりができてゆく・・・・・)
桜空「おっ・・・・・俺は・・・・・悪人でもてめぇみてぇに異常じゃねぇからよぉ・・・・・正義にも悪にもなりきれねぇ中途半端な奴の言い訳なんざ理解出来ねぇし、てめぇみてぇな歪んだ意志と覚悟を持ちてぇとも思わねぇなぁ・・・・・」
>>13
>>14
氷華
「フフフ……笑わせないで。
私は正義のために全てを捨てた。」
自分の事を『正義にも悪にもなりきれない中途半端な奴』と罵る桜空に対して、自分は正義のために人間としての心も、幸せだった過去も、普通の人間としての生も、自由や幸福すらも捨て去り、正義のみを求め続けた彼の言葉を聞いて、まるで話を聞いていないようだと嗤う。
そして、勝負に決着を付けようと、両腕を振り上げると、無数の氷塔が天高くまで伸びていく……それはまるで天を閉ざす氷の壁か檻のように……
氷華
「悪のいない世界を作るために捨てたモノの多さがこの結果よ。
何も捨てることが出来ないと言うのならせめて命だけでも捨てていきなさい。」
《ゴガガガガガガッ》
氷華は振り上げた両腕を下げると、天へ登っていた夥しい数の氷塔が次々と地上に激突し、周囲の大地が砕け、議事堂寸前までの広場が滅茶苦茶に破壊され、破壊された地上には息をも凍らせる冷気が吹き込む……
もはや、氷華に勝利するためには異能封じの弾丸を撃ち込まなければ近付くことさえ許されないだろう。加えて……無策で弾丸を撃ち込もうとしたところで即座に見きられ、容易く対処されてしまうだろう。
氷華
「私はもうこれ以上、無駄に時間を使うつもりはない。
二度と私には近付くこともさせないし、貴方が完全にバラバラになるまで攻めの手を緩めることもしない……」
《パキパキパキパキパキ…》
予想以上に戦いが長引いた事への微かな苛立ちから、決着を付けようと、小さな氷の足場を作り出すと空中へ浮遊しつつ、自分の周囲に無数の氷柱を形成し、少しでも桜空の姿が見えたら即座に総攻撃を仕掛けられるように体勢を整えていく。
桜空「はぁっ・・・・・はぁっ・・・・・」
《くそっ・・・・・!どうにもできねぇ・・・・・っ・・・・・ここで・・・・・終わるのか・・・・・》
(よくある少年漫画のように、絶体絶命の状況に陥ったからといって覚醒するわけでもない、現実はそんなに甘くはない・・・・・
もしこのまま、氷華の攻撃を受けて〇ねるのならば、苦しみからも、葛藤からも、全てから解放されるのだろうか・・・・・
そんな考えが桜空の脳裏に過ぎる・・・・・)
>>15
>>16
氷華
「………そこかしら?」
《ドドドドドドドドドドドドッ》
氷華が眼下に広がる氷点下の中、白い冷気の霧の中に見え桜空のものと思われる人影を中心とした半径10m圏内へ、形成した無数の氷柱をまるで霰のように降り注がせ、そのまま彼の体を貫こうとする。
打開する唯一の方法である異能封じの弾丸も、近付くことさえ困難な今となっては何の意味も持たなくなってしまっているだろう……
このまま行けば、氷華の攻撃で殺害されるか、それとも周囲の極寒の冷気によって凍死するか……その二択のどちらかしか無い。
桜空「っ・・・・・!!!!!」
(まともに抵抗することすら許されないまま、無慈悲な氷柱の大雨の中に、再び桜空の姿が消えてゆく・・・・・
桜空の体力が徐々に低下してく一方な中、氷華はまだまだ余裕で戦える状態であり、圧倒的な力の差は寧ろ開いていっていると言っても過言ではない・・・・・)
>>17
>>18
氷華
「……貴方はどうして私の前に現れたの?」
《パキパキパキパキパキ…》
一度桜空が八咫烏の拠点の一つから脱出した後……いや、こうした戦闘の中でも彼の異能を使えば簡単にこの場から逃げられたにも関わらず、劔鴉を倒し、自分の前に現れた彼の行動に対してそう呟く。
氷華は自分の周囲に再度多数の氷柱を形成しながらも、脳裏では先程からの桜空の言葉が何度も蘇っている。
桜空「くっ・・・・・ぅ・・・・・!」
(なんとか死は免れたものの、氷柱の雨によって左腕を半分ほど失った状態で、仰向けになっている・・・・・
腕から全身へと走る激痛に表情を歪める・・・・・
実の姉でありながら、弟がこんなに必死で逃げもしないで今もここにいることが本当にわからないのかという悲しみと複雑な感情までもが表情に入り交じる・・・・・)
>>19
>>20
氷華
「返答は無し……か。」
【氷蓮六華・千貫氷槍 頞部陀】
《ドドドドドドドドド…》
展開した無数の氷柱を桜空が横へ飛び退くことも予想した上で、桜空とその周囲に向けて千本もの氷柱の雨を集中砲火していく……
もはや氷柱に慈悲は見られず、徹底的に桜空を始末しようと猛攻を繰り広げており、左腕を失った状態でも、幸いにも周囲の気温が極低温である事から殆ど出血はせずに、傷口も直ぐに凍り付いて自然と止血が出来ている。
桜空「ぐっ・・・・・ぁ・・・・・!」
スッ・・・・・!
(桜空はこんなにボロボロになってもまだ抵抗するのか、巨大なゲートを出現させて何が何でも周囲への被害が拡大しないようにゲートを展開する・・・・・
が、どんどん体温も下がっていき、意識も朦朧とし始め、まつ毛や髪の毛に霜ができ始める・・・・・)
>>21
>>22
氷華
「……消耗戦は無意味、このまま戦いが続けば貴方の肉体が先に限界を迎えるでしょうね……」
氷華は桜空の体に氷が張り付き始めているのを見て、変わらずに氷柱の雨を降らせながら、このまま戦闘が長引けば異能切れを起こす前に彼の体が限界を迎えてしまうと警告する……
その言葉からは家族への情と言うよりも、民間人を守ると言う『無意味』な事をする暇があるのなら逃げ出してしまえばいいと言う呆れから来ている。
桜空「はぁっ・・・・・はぁっ・・・・・馬鹿・・・・・言ってんじゃねぇよ・・・・・こっちはもうとっくに限界超えてんだ・・・・・」
(もはや虫の息と言っても過言ではない状態であり、それでも尚ゲート展開を維持し続ける・・・・・
桜空自身、何故今もこうしてゲートを展開できているのかがわかっておらず、もはや生きたいという執念に突き動かされているのかもしれない・・・・・
薫先生の生きていれば必ずいいことがあるという教えが、桜空を動かしている・・・・・)
>>23
>>24
氷華
「……これだけ気温が低下した今なら触れずとも貴方を凍らせることも出来るでしょうね……」
《スッ》
《パキパキパキパキ…》
氷華は氷柱の雨を降らせながら、地上にいる桜空に向けて右手を翳す…
すると、これまでは直接触れなければ凍らせることが出来なかったのだが、周囲の気温が氷点下(0度以下)にまで下がった事で触れなくとも対象を凍り付かせられるようになっている……
ゲートを使えば、桜空の持つ異能封じの弾丸を当てられるかもしれないが……氷華は警戒や注意を緩めてはおらず、失敗すれば二度と弾丸を当てることは出来ないだろう。
チャンスは一度だけ、しかもそのチャンスも確実である訳ではないため、いかにして自分が氷像にされる前に当てるかが鍵となっている。
桜空「・・・・・っ・・・・・優しいじゃねぇか・・・・・ボコボコにされて死ぬよりと凍死する方が・・・・・数倍マシだぜ・・・・・」
(氷華は常時隙がない、戦う相手としては最悪過ぎる・・・・・
ゲートー展開して弾丸を当てるとしても、今まで通り瞬時に対処されてしまうだろう・・・・・
覚悟を決めるしか、無いのだろうか・・・・・)
>>25
>>26
氷華
「これが私の与える最後の慈悲よ……」
これまでのように桜空に逃げられないように、足下から少しずつ凍らせて行くのだが、この期に及んでも空中に浮遊して距離を取りつつ、周囲に氷柱を形成して攻撃を続けていることから針が通る程の隙も無い。
そんな氷華の警戒や注意を逸らし、隙を生じさせるには、氷華の予想外の出来事を起こすしか無い。
桜空「・・・・・最後に一つ・・・・・頼みを聞いちゃくれないか・・・・・?」
(最後の慈悲と聞いて、今なら最後の頼みごとも聞いてくれるんじゃないかと思い、ダメ元で最後に一つ頼みを聞いてくれないかどうか問いかける・・・・・)
>>27
>>28
氷華
「……遺言の一つも聞かないほど情の無い人間になるつもりはないわ。言ってみなさい……」
既に勝敗は決まった。
このまま周囲の冷気を操って彼の体を凍らせる事で絶命させることが可能である事実と、唯一の肉親である彼へ微かに残った人として……いや、姉としての情が彼の最後の頼みへ耳を傾けている。
桜空「・・・・・抱きしめてくれ・・・・・」
(桜空はたった一言、シンプルな言葉を告げる・・・・・
長い年月、二人の間に出来た溝が、より一層この言葉をのしかからせる・・・・・)
桜空にとって、唯一残った家族に抱きしめられることが最後の願い・・・・・)
>>29
>>30
氷華
「…………!!?」
何か命乞いをするのか、それとも恨みの込められた言葉を投げかけられるか……氷華が裁いてきた悪人達は例外無くそのどちらかしか言ってこなかったのだが、抱き締めて欲しいと言われると、驚愕する。
氷華
「………いいわ。」
例えここで攻撃をされようと、これまでの経験から体術だけでも充分に対応できると言う事だけでなく、氷華の中にある微かな人間性が攻撃される隙を作り出してしまうであろう、抱き締めると言う行動をさせる。
無数に展開した氷柱はそのままだが、ゆっくりと乗っている氷塊の浮力を弱めて地上へ降りる。
桜空「・・・・・サンキュー・・・・・」
(視界が霞む・・・・・いつ、何も見えなくなってもおかしくはない・・・・・
細胞の一つ一つが、芯から凍りついていくような感覚に襲われる、隙あらば弾丸を、せめて罪悪感を軽くする為に自分もろとも急所を外して撃とうと思ったが、もう腕を動かす気力すら残されていないと悟る・・・・・
ここで死ぬのなら、せめて最後だけは、正真正銘、姉弟として人生を締め括りたいと願った・・・・・)
>>31
>>32
氷華
「……私は此処に来るまでに多くのものを捨ててきた……
誰かを助けようと手を差し伸べても手を振り払われ…
悪を赦そうとしても、背を向けた瞬間にナイフを持って襲い掛かる…
助けた相手が悪になる事だってあった…」
善人と悪人を明確に二分する事は出来ない。
誰の心の中にも二面性がある……氷華は誰よりも多くの卑劣な悪を見てきたため、極端なまでの人間の二面性を、邪悪さを見続けてしまっていたのだろう……
氷華
「……優しさや思いやりなんてあっても悪に付け込まれる。
そうして私は私の守らなければならなかった命を沢山目の前で喪って来た……」
氷華ほどの力があっても、全ての者を救うことは、助けることは出来なかった……人一倍正義感の強かった氷華にとって、その現実がいったいどれほど酷く心を抉り、精神を磨り減らし、正義を歪ませるのかは計り知れない……
まるで氷のように冷たい体で桜空を抱き締めながら、そう告げる。
氷華が纏うこの冷気はさながら、氷華の歩んできた冷たい世界そのものから来ているのだろうか。
氷華は独りで、この心の熱をも凍てつかせる極寒の世界を歩き続けて来たのだろう……そして、その苦悩と葛藤、絶望の果てに、今のように極端なまでの正義を抱くようになってしまった……
桜空「・・・・・そうか・・・・・そうだよな・・・・・優しさなんてのは・・・・・結局悪人にいいように隙を突かれるだけだ・・・・・」
(そう言うと、桜空は続けて「姉ちゃん・・・・・俺な、あの後孤児院に住んでたんだけど、その孤児院も失ってさ・・・・・救ってくれたのは、悪人だったんだよ・・・・・」と言う・・・・・
ここで初めて、悪人と言っても一言に悪人とは言えないということを、桜空自身の口から語り始める・・・・・)
>>33
>>34
氷華
「……悪人が誰かを救う?それはありえない、悪人は奪うことしか知らない筈……」
桜空からの言葉を聞いて驚く。
氷華の見てきた悪は総じて、救い用の無い外道ばかりであり、とても他者を守ったり、救おうと言う気概はなく、自分が不利になれば直ぐに逃げ出す、他者を利用するために善人を装うことはあっても、その本質は自己保身であるためだ。
だからこそ、氷華は悪を嫌悪し、憎悪して、悪が存在しない世界を作り上げようとして来た……
桜空「・・・・・俺も・・・・・最初はそう思った・・・・・父さんと母さんの命を奪ったのは悪人だった、だから悪人なんてみんな〇ねばいいと思った・・・・・でも・・・・・俺を拾ってくれたあの人は・・・・・ボスは・・・・・優しかった・・・・・」
(そう言うと、弱い呼吸を繰り返しながら「武器商人のくせして・・・・・相手に売るのはみんな精巧に作られた武器として全く機能しないバッタもんだし、売って得た金は児童施設や福祉施設に寄付したりするし、悪人って名乗ってるのが馬鹿みてぇな奴だよほんと・・・・・不正に得た金が預けられている銀行だってなんだって、すぐに突き止めて強盗して取り返しちまうんだ・・・・・そんなの見てたらさ・・・・・やり方は間違っていても・・・・・この人につていきてぇって思ってさ・・・・・俺は悪人の道に生きることを決心したんだ・・・・・」)
>>35
>>36
氷華
「………そう……
貴方はその道を選ぶことにしたのね……
いいわ、それなら……」
自分の知っている悪…
平気で他者の人生を壊し、些細な幸せさえも私利私欲で踏みにじる、そんな極悪非道な者達ばかりを見てきたのだが、それらとは違う存在と出会っていたのだと知ると、桜空を抱き締めていた力を緩めると同時に、周囲に吹き込む吹雪が納まり始める
桜空「・・・・・やり方は間違っていたとしても・・・・・自分の人生を見つけられて、幸せだったよ・・・・・」
(桜空自身、結果がどうあれやり方は間違っているということはわかっていた・・・・・
だが、それでも自分の人生を見つけられたことに関しては、幸せだったと告げる・・・・・)
>>37
>>38
氷華
「……………。
……私は…………」
《ダァン》
桜空の選んだ人生を、幸福を知り、戦意が薄まったところに突如として銃声が辺りに響き渡る……
すると、その次の瞬間、氷華の左胸の辺りに赤い血の染みが広がって行く。
桜空「・・・・・姉ちゃん・・・・・?」
(目の前の光景は、夢なんじゃないかと疑いたくなる・・・・・
いきなりの出来事に理解は追いつかず、時が止まったかのように時間の感覚が鈍くなる・・・・・)
>>39
>>40
氷華
「………こふッ………」
突然走った激痛により両足の力が抜けてしまい、倒れはしないものの、床に膝を付いてしまう。
左胸へ右手を当てて傷口を凍らせることで出血を止めようとするものの、異能がまるで使えなくなっている事から、今撃ち込まれたのが『異能封じの弾丸』である事を察知する……
その放たれた凶弾は狼谷の命を奪ったものと同様のモノであり、おそらくはその射手も同一人物によるものだろう……
桜空「・・・・・っ・・・・・死ぬんじゃねぇぞ・・・・・今・・・・・アジトに・・・・・」
(桜空は今にも途切れそうな意識の中、必死に立ち上がり、氷華が倒れないように支えながらゲートを展開しようとする・・・・・
桜空も氷華の様子から異能が使えなくなっているのだと察し、何故こんな物が、しかもどこから撃ってきたのか、頭が混乱する・・・・・)
>>41
>>42
氷華
「それより……『家』に……帰りたい……わ………」
内出血が酷く、銃弾が体内に残っている事から手足にさえ力が入らず、口から流れる血が凍ること無く滴る中、生気の失われ始めた虚ろな目で家に帰りたいと言う……
幸いにも間接的に触れているだけなら異能封じの効力が及ばないのか、桜空のゲート展開には何の支障もきたしていない。
桜空「何言ってんだ・・・・・!今処置すればまだ助かっ・・・・・」
(凍ることなく、地面へと滴り落ちる鮮血が桜空の精神を掻き乱す・・・・・
まだ間に合うかもしれないという気持ちと、もう助からないという気持ちが、心の中でぶつかり合う・・・・・)
桜空「とにかく・・・・・死ぬんじゃねぇ・・・・・!償いもせずに逃げるのかよ・・・・・!」
>>43
>>44
氷華
「大丈夫……急所は……外れているわ……」
急所が外れているという氷華の言葉が正しければ、すぐに命を落とすと言うことはなく、体内で異能を封じられていることで意識が薄れ始めているのだと思われる。
だからこそ、家に帰りたいと言っているのか、それとも自身の死に場所を自分で選びたいという願いか……
桜空「・・・・・少しだけだからな・・・・・」
(真っ先に治療を最優先しなければいけないのはわかっている・・・・・
わかっているが、ここで家に行かなければこの先ずっと後悔することになる、そんな気がした・・・・・
桜空は、歪だが自分達二人を転送する分には問題ないゲートを展開し、遠い昔の記憶を頼りに家へとゲートを繋ぐ・・・・・)
桜空「少ししたら、アジトに移動して治療する・・・・・それまで絶対死ぬんじゃねぇ・・・・・」
>>45
>>46
氷華
「感謝する……わ………」
桜空へ寄りかかり、体力の消耗を抑え、不用意に傷口を広げたり、負担をかけないようにする事で延命に専念しつつ、感謝の言葉を口にし、完全に敵意はないと言うことを示す。
氷華
「……覚えてる?ここで過ごした時の事を………
……私は昨日のように思い出せるわ。」
ゲートを潜った先では、のどかな草原にポツンとある一件家、少し離れた場所では小さな町が見える穏やかな場所……
二人は此所で生まれ、幼い頃を過ごして来た。
周囲にはもう凍てつくような寒さも、周囲からの責任や重圧も無い、まるで幼い頃に戻ったような静かな心になれる場所。
桜空「・・・・・一日だって忘れたことはねぇよ・・・・・」
(この家で過ごした幼少の日々を覚えているかどうか聞かれれば、一日とて忘れたことはないと言葉を返す・・・・・
ここには、自分の全てが詰まっていた、あの日を境に奪われるまで・・・・・)
桜空「・・・・・俺達の原点だ、ずっと、ずっと・・・・・あの日のまま残っていたんだな・・・・・」
>>47
>>48
氷華
「………そうね………私達の人生が狂ったきっかけでもあるわね……」
氷華にとって此所は自分達の生まれ育った思い出の場所であると同時に、人生の狂い始めたきっかけでもあり、懐かしさと嬉しさだけでなく、悲しみも感じてしまっている。
自分にも確かにあった、人間として生き、人間として生きられた筈の人生……
氷華
「……どうして……こうなったのかしら………ね………?」
氷華の目からは一筋の涙が頬を伝って流れ落ちる。
どうしてこうなったのか、自分はどうすればよかったのかと問いかける。
世界は想像以上に腐敗し、悪が蔓延る世界であったため、強引な手段でなければ正義を貫けない世界だと悟り、自分自身や幸福、人生の全てを擲ってでも叶えなかった理想……悪によって理不尽に奪われることの無い世界……
その純粋な考えだけは幼い頃から変わらずに持っていた……
桜空「・・・・・やり方さえ間違えなければ、姉ちゃんの人生もここまで狂うことは無かった・・・・・俺は悪人だが、少なくとも狂いそうだった人生は軌道修正をなんとか出来た気がする・・・・・」
(人それぞれ、貫く正義というものはある・・・・・
だが行き過ぎれば、時にそれは悪をも凌駕する・・・・・
肝心なのはどこまで貫けるかではない、どこで歯止めができるかだと桜空は答える・・・・・)
>>49
>>50
氷華
「……やり方さえ間違わなければ……ね……
それは違うわ……私達は……両親が殺害された時から……狂うことが運命付けられていた……」
例え氷華の正義が暴走しなかったとしても、両親が殺害されたその時からな運命の歯車が狂い、遅かれ早かれこの対立は起きていたのだろうと氷華は悟り、そう呟く。
>>50
氷華
「……やり方さえ間違わなければ……ね……
それは違うわ……私達は……両親が殺害された時から……狂うことが運命付けられていた……」
例え氷華の正義が暴走しなかったとしても、両親が殺害されたその時からな運命の歯車が狂い、遅かれ早かれこの対立は起きていたのだろうと氷華は悟り、そう呟く。
桜空「・・・・・今はうじうじしてたって仕方がねぇ、そろそろアジトに移動するぞ・・・・・」
(このままでは、本当に氷華が死んでしまう・・・・・
今は、やり方が間違っていなければだとか、狂うことは運命だったとか、そんなことをうじうじと言っている場合ではない、一刻も早くファーストのアジトに戻り治療マシンで氷華を治療しなければと思い、ゲートを展開して移動しようとする・・・・・)
>>52
>>53
氷華
「……その必要はないわ。
私はこのまま此所で終わりを迎えたい……」
氷華はかつての幸せな思い出に抱かれて永遠の眠りにつきたいと応える。
八咫烏は壊滅し、国家転覆と反逆を企てた氷華を永遠に罪人として追われ続けることになるだろう。
そうなり、自らが嫌う悪へと堕落してまで生きるのではなく、自分の終わりを自分で決めたい、歪ながらも正義を抱いたまま果てたいという……
桜空「・・・・・ふざけんなよ・・・・・てめぇ、逃げるのか・・・・・?」
(桜空は声を震わせながら上記を言えば、続けて
「てめぇ、散々無実の人間の命奪っておいて、自分勝手な正義貫いたまま死ぬのか?ざけんじゃねぇぞこらぁっ!!!!!今のテメェには死ぬ資格すらねぇ!!!!!生きるんだよ!!!!!血反吐吐いてでも生きろ!!!!!」
と、怒りを顕にする・・・・・・)
>>54
>>55
氷華
「フフフ……言葉は荒くなっているけど……貴方は昔と同じ心をもっている……」
氷華は生気の消えた虚ろな目をしながらも微笑み、桜空の頬に手を伸ばし、昔と変わらない彼の感情や心を知ると、口から血が溢れながらも言葉を紡いでいく。
氷華
「最期に……貴方の顔が……見れ……て…………よかっ…………」
先程の致命傷を避けていると言う発言は偽りであったのか、言葉の途中であるものの、伸ばした手から力が失われ、そのまま意識を失う……おそらくはもう目覚めることは無いだろう……
狼谷の時と同じ。
助けることが叶わずに、すぐ目の前で大切な命が失われてしまう……
桜空もまた、氷華と同じように世界を、自分を憎むようになってしまうのだろうか……
桜空「・・・・・」
(助かる、助けられる、そう思っていた・・・・・
いや、氷華は何としてでも自分の手で救わなければならない、そんな使命感が心のどこかにあった・・・・・
もし、氷華の頼みを受け入れず、アジトに早く戻って治療マシンに入れていたなら結果は大きく変わっていたはずだと思うと、後悔してもし切れない・・・・・
もはや、涙すら出なかった・・・・・)
>>56
>>57
氷華は永遠の眠りについたように見えたが……
微かにだが心音がしており、今からアジトに戻って治療すれば一命を取り留められるかもしれない……
だが、例え生き残ったとしても目を覚ます確証は無く、永遠に植物人間状態のままである可能性が非常に高い。
桜空「・・・・・っ・・・・・!」
(まだわずかに心音が聞こえるのに気づけば、本当にわずかな可能性だとしても構わない、助かるのなら、最善を尽くして助けるだけだ・・・・・
桜空は急いでアジトへと戻ると「誰かぁ・・・・・!誰かいないのか・・・・・!いるなら手伝ってくれ・・・・・!」と、片腕を失っている為治療マシンに氷華を入れるにはもう一人いないと難しいからかアジトで誰かいないかと呼びかける・・・・・)
>>58
>>59
朱音
「…………!!
何処に言っていたんだ!?こっちは溶岩野郎のせいで手一杯だって言うのに……って、ソイツは……!?」
焔鴉と交戦したファーストの隊員が壊滅状態になっており、アジトの内が混雑している中、ようやく現れた桜空を見て怒るものの、彼が担いでいるのが宿敵の八咫烏、その頂点にいる氷華であると知って驚愕する。
桜空「・・・・・朱音・・・・・頼む・・・・・今はコイツの治療を・・・・・最優・・・・・先・・・・・」
バタン・・・・・
(今は氷華の治療を最優先してくれと伝え切る前に、咄嗟に氷華を守るようにしてそのまま倒れる・・・・・
よく見ると、氷華は胸からの大量出血、桜空は片腕を失うという瀕死の状態であり、桜空も桜空でこの状況をなんとか打破しようとしていたということが伺える・・・・・
そして、桜空が倒れる前、その表情は焔鴉との交戦へ駆けつけることが出来なかったことによる申し訳ない気持ちでいっぱいだった・・・・・
桜空はこれ以上ないほどに精神的にも追い詰められたのだろう・・・・・)
>>60
>>61
朱音
「……ああ、また厄介ごとを持ち込んでくれたね……
貸し一つだよ?」
八咫烏は言うなれば長年の宿敵であり、そのトップである氷華は積年の天敵であった事から一瞬だけ怒りや混乱、戸惑いといった複雑な感情を秘めた表情になるものの、直ぐに自分の体に気を流すことで身体能力を引き上げ、気倒れた桜空と氷華の二人を抱えて治療室へ向かって歩いて行く。
桜空「・・・・・」
(瀕死の状態で気を失っている桜空と、同じく瀕死の氷華・・・・・
二人の表情は、実によく似ている・・・・・
桜空は悪人という立場なのに、昔から超が付くほどのお人好しだった・・・・・
そして今回は、そのお人好しな性格が故に、とうとう敵対する組織のボスを治療してくれという無理難題まで押し付けてきた・・・・・
どう考えても、裏社会で生きる人間としては圧倒的に何もかもが未熟だった、冷酷になりきることもなく、善人になりきることもできない、しかし、だからこそ狼谷も何かを変えられると桜空に委ねたのかもしれない・・・・・)
>>62
>>63
朱音
「……ったく、私も甘いね……」
姉弟と言うこともあり、何処か雰囲気や表情が似ているのを見て、優しく微笑む。
ファーストの中には八咫烏や氷華によって仲間や親友を殺害された者や、八咫烏への復讐心を持った者も少なくは無く、本来ならファーストの不殺の信条も無視して問答無用で処刑する必要のある氷華を助けてくれとまで言う。
この事が知られれば桜空だけでなく、自分も仲間や部下達から罵詈雑言を浴びせられたり、避難される事だろう……かく言う自分も少し前に桜空のそのやり方に反対していたのだが、それでも朱音は桜空の願いを聞き届ける事を決めた。
もう氷華は異能を使えるだけの余力も無いほど衰弱しているのか、直接氷華に触れても凍り付くような事は無くなっており、二人を担いで治療実の前に到着する。
そして一週間後……
紀「貴方も馬鹿ですね・・・・・桜空はともかく、敵組織の大元まで助けるだなんて・・・・・」
(未だ目覚めない桜空と氷華が入った治療マシンの前に立つ朱音の後ろから声をかける・・・・・
死んでいった仲間がこれを見たらどう思うだろうか、少なくとも冷静ではいられないだろう・・・・・
「・・・・・今なら、その腐りきった鴉も簡単に始末できますね・・・・・」)
>>64
>>65
朱音
「おお、アンタはもう目が覚めたのか。」
焔鴉との戦いで交戦した自衛隊や警官隊、ファーストの戦闘部隊が壊滅し、紀も死闘の末に焔鴉を倒すことに成功したものの、捕まえたりトドメを刺すことは出来ずに逃走されてしまった。
紀も全身に重篤な火傷を負わされていたものの、治療装置によってもう歩いて話せるぐらい回復したのを見てそう呟く。
朱音
「あれから一週間後……二人ともまったく目が覚める様子は見えないね。それに正直に言うと……金鵄の方は助からないかもね……」
朱音もまた紀と同じように二人の様子を見に来たものの、多少は回復してきている桜空と違い、体内にはまだ異能封じの弾丸がある氷華は殆ど回復していないことから氷華は助からないだろうと呟く。
朱音
「異能封じの弾丸を受けて生還した奴は見たことがない……確率的に言っても1%あるかどうかだね……仮に助かったとしても意識が戻ることは無い。」
紀「それは丁度いい・・・・・鬼退治は鬼が眠っている内に限りますね・・・・・」
(弱々しく歩きながら、紀は意味深なことを言い始める・・・・・
「私は助からないと決まった人間は、早い内に楽にさせた方がいいという考え方の人間です、ですが、今回の場合は特別ケース・・・・・こんな奴を生かしておいたら、いつまた命が危険に晒せれてもおかしくはありません・・・・・楽にさせるさせないではなく、私個人としての恨みです、この火傷の恨み、まずはコイツで晴らさせてもらうとしますか・・・・・」
と言い、隠し持っていた拳銃を取り出し、治療マシンを開こうとする・・・・・)
>>66
>>67
朱音
「……待ちな。」
氷華にトドメを刺そうと隠し持った拳銃に手をかけようとしたのを見て朱音はいち早く紀の考えと行動を長年の警察としての勘から先読みし、拳銃を取り出した紀の手に向けて蹴りを放つ。
動体視力を強化する、或いは感知感覚強化や、何らかの予知や感知が出来なければ、そのまま手にした拳銃を蹴り飛ばされるだろう。
朱音
「直にうちのボスも目を覚ます。文句があるんならボスに言ってくれ。」
紀「理由は?」
(紀も、かつて幼少期に紛争地帯で過ごしたことで研ぎ澄まされた瞬発力、感知能力を活かして、肘で蹴りを防御する・・・・・
そして、せっかく目の前に一番厄介な相手が手も足も出せずに意識不明の状態なのに、いつ起きるかもわからないボスに文句を言えと忠告する相手を睨みつけ、その理由は何なのかを聞く・・・・・)
>>68
>>69
《ドゴッ》
肘で防がれるものの、気の力によって強化されたその一撃は同じ身体強化か防御系の力、或いは飛び抜けて高い筋力が無ければ耐えられるものではなく、防御した肘を含めて紀の腕を蹴りあげようとする。
朱音
「理由?さあね、それもボスに聞きな。」
蹴りを放った後、直ぐに二人のいる治療ポットの前に移動する。
焔鴉のように周囲を一瞬で灼熱地獄に変える技も、火山の噴火のごとき力も使えないものの、近接戦闘でこそ真価を発揮することが出来る。
紀「・・・・・っ・・・・・私も馬鹿ではありません、力の差がある相手に挑もうだなんて、思いませんよ・・・・・」
(蹴りを防御しようとは思ったものの、いざ当たると当たった箇所が痺れるように痛む・・・・・
紀は、諦めてボスが起きてからじっくりと事情を聞き出すことに決めれば
「言っておきますが、私は組織の為も思っているということを頭に入れておくように・・・・・」
と、氷華の生死に関する忠告をする・・・・・)
>>70
>>71
朱音
「ああ、それはアタシも一緒だよ。」
氷華の処遇については自分も思うところがあるものの、生かすようにと頼んだのは他ならないボスであり、さながら今の状況はかつての桜空と自分のやり取りをそのまま繰り返したようなものと言えるだろう。
紀「・・・・・で、肝心の鴉がここにいるということは、他の鴉共も群れてここへ来る、なんてことはないでしょうね・・・・・?」
(敵対組織のボスがこんな所にいるということは、他の八咫烏メンバーがここへ攻めてきてもおかしくはないのではなかろうかと考え始める・・・・・
氷華をこのままにしておくのは、ファーストとしてはかなりのリスクを負うことになる・・・・・)
>>72
>>73
朱音
「それはわからないね、だけど八咫烏の最高戦力の三羽鴉は生死不明、主力の十二鴉もその半数以上が倒された事で組織は壊滅状態。元々少数精鋭なのもあっても体制を立て直すには数年はかかるだろうけど、今や八咫烏は国家転覆を企てた組織として指名手配されている。」
八咫烏の現状についても話す。
八咫烏は壊滅状態にある上に、メンバー全員が国家転覆を企てた犯罪組織として手配されていることから組織を立て直すことそのものが困難な状態になっていると教える。
朱音
「だから八咫烏からの襲撃の心配はしなくても良さそうだよ?」
紀「哀れですねぇ、正義にもなれず、悪にもなれず、歪な正義を貫いた結果がこれですか・・・・・結果は目に見えてましたがね・・・・・」
(歪で自己中心的な正義を抱く者は正義にも悪にもなりきれずに、自滅するか、世間から批難を浴びて壊滅するか、或いはその両方・・・・・
八咫烏に関しては哀れ見事に両方を成し遂げた・・・・・
「無様ですね、最高に・・・・・見ていて気持ちがいいですよ、調子に乗った鴉共の成れの果ては・・・・・」)
>>74
https://i.imgur.com/W7xegBu.png
77:そして…◆3.:2022/06/21(火) 08:03 【ファースト本部/治療室】
氷華
「う……ん………?
ここは………」
八咫烏との接戦から2年の歳月が経過し、治療マシンから出て八咫烏の元統率者であり、最強の異能力者だった氷華が目を覚まし、マシンから出て来る……
氷華
「あれからどれだけの時間が経ったの……?ここはいったい………」
2年もの間にすっかりと体の筋力が失われてしまっており案の定、体に力が入らず、まともに立っていることも出来ず、異能力も上手く扱うことも出来ずに、そのまま床に倒れ込んでしまう。
桜空「・・・・・起きたか・・・・・」
(あの戦いの後、桜空は氷華よりも先に目を覚まし、それから二年間、八咫烏が起こした例の件の片付けを陰ながら行い、襲撃を受けた場所はもうかなり復興が進んでいた・・・・・
そして同時に、目を覚ますかどうかもわからない、もしかしたらずっとこのまま目を覚まさないかもしれない氷華を見守りながら過ごしていた・・・・・
目を覚ました姉に対する感情が溢れ出しそうになるも、冷静を保とうとしながら声をかける・・・・・)
>>77
>>78
氷華
「……まさか私を助けるだなんてね……
今の私は見ての通り、異能も使えないし、体も大きく弱まった」
2年もの間、身動き一つせずに昏睡していた事もあり、完全に全身の筋肉が弱まってしまっており、手足も細くなり、自力では立ち上がることも出来ない状態になっている。
自分の命を助けた弟へ、申し訳ないと言う感情と、不甲斐ない姿を見せたと言うこと、複雑な感情が入り交じった目で見上げる。
桜空「・・・・・しばらく、安静にしておくんだな・・・・・」
(歪んだ正義を振りかざした代償と言わんばかりに、目を覚ました氷華の姿はかつての面影が見られないほどに、桜空の瞳には弱々しく映っていた・・・・・
「・・・・・一つ、聞きたいことがある」)
>>79
>>80
氷華
「……何かしら?」
自分が出てきたばかりの治療マシンに背を預け、体に巻いてある布を整えながら、安静にしておくようにとの言葉を静かに聞くと、言葉の最後に聞こえた自分への質問について応えようとする。
桜空「・・・・・八咫烏のリーダーってのは、二人いたのか?」
(八咫烏のリーダーは、氷華ただ一人なのはスパイとして活動していた狼谷含め、組織内の人間なら全員知っているであろう事実であり、生前狼谷が情報を提供してくれていたこともあり、八咫烏をまとめていたリーダーの立場の人間は氷華だけのはずだが、桜空はリーダーは二人いたのかと聞く・・・・・
氷華が治療中の間に何かしらがあったのだろうということが伺える・・・・・)
>>81
>>82
氷華
「……いえ、八咫烏の頂点は金鵄である私だけよ。
何か八咫烏が動いているの?」
質問の意味が理解できず、自分が八咫烏の頂点であると応えた後、彼の真意を探ろうと、自分が不在の状態でありながら、八咫烏が何かしらの独断行動をしているのかと問いかけて
桜空「・・・・・数ヶ月前、こんな物が届いてな・・・・・」
(桜空はそう言うと、一件見た目は普通のDVDを取り出す・・・・・
氷華が眠っている間に届いた物であり、桜空の口振りから、八咫烏から送られた物であることが伺える・・・・・)
>>83
>>84
氷華
「………………。」
静かに桜空が取り出したものへ視線を移す。
この2年の間で何が起こったのか、八咫烏は、日本はどうなっているのか、そのきっかけを知るためにもそのDVDの再生を待つ。
『あー、あー、テストテスト、映っている?』
『えぇ、バッチリと・・・・・』
『よかったよかった、えー、ゴホン!こんにちは、ファーストの皆さん及び八咫烏リーダーの麻間氷華さん・・・・・私は八咫烏リーダーの者です・・・・・』
(再生すると、画面には不気味なペストマスクを付けた男とも女ともわからない加工された音声で喋る謎の人物が映っていた・・・・・
その人物は、八咫烏のリーダーであると話す・・・・・)
>>85
>>86
氷華
「……ふぅん、八咫烏の主力は既に壊滅し、政府からの繋がりも失ったにも関わらず、新しい金鵄を選出する事が出来るのね?」
映像を見て、八咫烏における主戦力だった十二鴉は潜鴉、水鴉、毒鴉、剣鴉、素鴉、蟲鴉、鴉狼と半数以上を失い、最高戦力だった三羽鴉も自分以外に着いていく者はいないと知っているため、つまらなさそうに組織再建における矛盾点を指摘する。
桜空「いや、八咫烏は主要メンバー含めてほぼ壊滅した、この短期間で以前と同等の組織として立ち上がるなんてできると思うか?しかもこの映像は数ヶ月前のものだ・・・・・つまり、この映像を送る前にはもう、奴らある程度準備を整えて組織としての力も回復していると思う・・・・・」
(世間にもその歪んだ正義の元の行いが知れ渡り、再起不可能だったはずの八咫烏が、あの惨劇から一年と数カ月で組織として再度立ち上がったことにいくら何でも早すぎると桜空は推測する・・・・・
『氷華さん、貴方が組織にいた頃は、随分お世話になりました・・・・・自分が何をしたかも知らず、よくもまぁ堂々と、本当に腸が煮えくり返る気持ちでしたよ・・・・・』
映像に映る人物は、その言葉の内容から氷華と面識がある人物、つまり組織内の人間であり、以前から他の構成員とは違い、氷華に対して怒りを抱いていることがわかる・・・・・
ペストマスクのような被り物で顔を隠しているのも、その為か・・・・・)
>>87
>>88
氷華
「ふぅん、それで……私が力を失い、八咫烏の主力が居なくなったにも関わらず、顔さえ見せようとしない臆病な残党の大将様が私に何の用件かしらね?まさか愚痴を吐くためと言う訳では無いのでしょう?」
八咫烏の中にも鴉狼や素鴉のように自分に迎合しない、意思に賛同しない者も居たことは知っており、その中でも自分の傍にいつつ、本心を見せようとしない者が居ることを知っており、だいたい相手の正体について掴んでいるような口調で言う。
『私はお前を許さない、絶対に・・・・・』
(再生された映像越しであれど、伝わってくる憎悪の念は凄まじいものがある・・・・・
過去に氷華が悪を見境なしに狩る復讐鬼と化したように、謎の人物もまた、似た憎悪を募らせているように見える・・・・・)
>>89
>>90
氷華
「………………。」
憎悪の念を受けながら、まるで全てを諦めているように無言で立ち上がろうとするものの、直ぐに床に倒れてしまう。
だが今の氷華には、金鵄だった頃の強大な力も、復讐鬼のような鬼気迫る様子もなく、自分の脚で立ち上がることも出来ない非力な少女になっている。
桜空「・・・・・奴は是が非でもお前を殺るつもりだぞ、どうする・・・・・?」
(自力で立ち上がることも困難になった氷華に手を差し伸べ、これからどうするつもりだと問いかける・・・・・
今の氷華なら、容易く葬れるのは間違いない、相手側からしたら正に絶好のチャンスというやつだ・・・・・)
>>91
>>92
氷華
「一度でも闇の中を生きた者がまともな死に方を出来るだなんて思っていないわ、これまで散々命を奪ってきたのだもの、その時が来たのならそれを潔く受け入れるわ。」
氷華は自分だけがのうのうと幸せに、普通の人間のように生きて果てる事が出来るだなんて思っておらず、恨みや憎しみを抱かれるのも、復讐しようとされるのも、全ては必然であり、そこから目を背ける事はしないと言ったように、自分の罪や業を素直に受け入れている。
氷華
「それよりも……車椅子とかは無いかしら?」
今の氷華は自力で歩く事はおろか、立ち上がることすら出来ず、戦いや過剰なまでに異能を多用した代償として、半身不随に近い後遺症が残ってしまっており、それを打開しようと車椅子はあるかと聞いてみて。
桜空「あるにはあるが・・・・・まだ横になっていた方がいいんじゃないか?」
(以前とは真逆とも言えるほどに弱々しいその姿を見れば見るほど、まだ治療を続けた方がいいんじゃないかと思えてくる・・・・・
以前のようにとまではいかずとも、自力で立てるくらいまでには回復するだろうと考えている一方で、氷華自身は自分は〇されても仕方が無いと開き直っているのを見て、複雑な気持ちになる・・・・・)
>>93
>>94
氷華
「いえ、あまり動かずにいるとますます体が鈍ってしまうわ、脳は思考や計算をすればある程度は回復するでしょうけど、体は実際に動かさないと劣化してしまうわ。」
車椅子があると聞くと「そう…なら悪いのだけど貸してくれない?」と言って、その後に休んではいられない理由について話す。異能を失い、筋力も大きく落ちたものの、氷華は素で頭の回転が早い事から協力する事が出来れば組織の建て直しも容易になるかもしれない。
桜空「・・・・・それもそうだな、わかった、ちょっと待ってくれ」
(桜空はそう言うと立ち上がり、奥の部屋から車椅子を押してくる・・・・・
ファーストは裏社会で生きる人間達の集まりという立場上、何かしらがあった時の為に備えてある程度の物が揃っている)
>>95
氷華
「感謝するわ。
お礼に……何か私に出来ることがあるのならそれを手伝う。」
体を起こすのに少し時間がかかってしまうものの、車椅子に自力で座ると、既に自分の理想も組織も失われ、持ち前の戦闘力の大半も失われた氷華はせめてもの贖罪としてなのか、今の自分に出来ることがあるのならそれを手伝うと言う。
桜空「・・・・・いや、いい・・・・・俺には俺で片付けなきゃいけない問題がある・・・・・」
(桜空は極力自分自身の問題に誰かを巻き込むのは避けたいのか、氷華の申し出を断る・・・・・
桜空は、この問題は自分がケリをつけなければならないと、そう考えていた・・・・・
しかも、目覚めたばかりの氷華を介入させるわけにはいかない・・・・・)
>>97
>>98
氷華
「……そう、わかったわ。
それなら私はこのまま回復に専念しておくわ。」
《パキパキ…》
車椅子に座ったまま、自分の右手の掌を見ながら異能を発動させてみるが、掌の上に氷のナイフを一つ形成するだけでもかなりの体力が削れてしまう事から自分の上限を知る。
皮肉にも、今の弱りきった氷華の力は、桜空の恩師である薫と殆んど同じぐらいの力であり、長い時間はかかってしまったが、氷華は桜空と漸く向き合うことが出来るようになった。
桜空「言っておくが、こういう物騒な物を作るのは禁止だ・・・・・」
(氷華が氷のナイフを作り出すのを見れば、もしかしたら氷華が自ら命を絶つ可能性もあるのではないかと考え、氷のナイフを没収し、こういう物騒なものを作るのは禁止すると告げる・・・・・)
>>99
>>100
氷華
「…………そう。」
桜空が氷華の手から氷刃のナイフを取り上げると、氷のナイフそのものの硬化持続力も急激に低下しているのもあり、瞬く間にナイフが溶けて消える。
その様子を見ていた氷華は特に反論したり、異議を唱えることも無く、静かにそう呟くと、車椅子の背凭れに寄り掛かったまま天井を見上げて
桜空「・・・・・そういや、お前の友達から伝言を預かっている」
(桜空は、天井を見つめ始める氷華に、氷華の友達、すなわち夕渚からの伝言を預かっていると唐突に伝える・・・・・
夕渚もあの惨劇を、あの時の氷華の本性を目の当たりにしてしまった、伝言の内容はそのことについてか・・・・・)
>>101
>>102
氷華
「……そう、見せてくれる?」
車椅子の肘置きに手を乗せ、両足に意識を集中させるものの、やはりまるで力が入らず、常に下半身が麻痺しているような言い知れぬ不快感を抱きながらも、弟からおそらく夕渚からと思われる人物からの伝言を聞こうとする。
桜空「・・・・・また顔を見せてくれだとよ・・・・・」
(夕渚から預かった伝言を、桜空は氷華に言う・・・・・
ずっと信頼していた親友が国そのものを地獄に変えようとしていたという事実を知っても尚、夕渚はまた氷華と会いたいと思っていた・・・・・)
>>103
>>104
氷華
「………………。」
全てを知っても尚……桜空との戦いの中で彼女の事さえ忘れて復讐に走ろうとしていた自分の事を未だに思ってくれている事がわかると、氷華の目から一滴の涙が流れる……
この感情の正体も、言い表す言葉も思い付かないものの、凍りついた氷華の心の氷が溶けた証のようにも見える。
桜空「・・・・・よかったな、本当の親友がいてくれて・・・・・」
(氷華の本性を知っても、まだ氷華のことを親友だと思っていてくれているということがわかると同時に、夕渚の現状についての悪いニュースもないことから、夕渚は今も入院しているか、それとも退院しているかまではわからずとも、元気にしているであろうことがわかる)
>>105
>>106
氷華
「……そうね……全てを失ったと思っていたから……」
右手で涙を拭いながら、自分は組織も仲間も、異能も全てを失ったと思っていたため、最後に残った唯一の肉親である桜空と、親友を大切にしないといけないなと思って。
だが……氷華が倒れ、意識を失っていた間に、行政や警察といった治安維持組織が壊滅した事で日本全土で起こった『大事件』については知らない……
【刑務所襲撃事件】
氷華率いる八咫烏によるクーデターから三日後、日本全国において60以上ある刑務所全てに同時多発的に襲撃が仕掛けられた。
1万人以上の刑務官と、全囚人の8割が惨殺されると言う異常事態が引き起こされ、その犠牲者の数は八咫烏によるクーデター時の犠牲者の数を上回っている。
殺害された服役者や刑務官の多くが、身体の一部を抉られていたり、強力な力によって体をバラバラにされていたり、原型すら留められない程にグチャグチャに圧し潰されていたりと、異常としか言えない惨状になっていた。
死体の確認されていない2割強の服役者達はいずれも強力な異能を持った死刑囚ばかりであったため、再建途中の行政や警察も血眼になって探し回っているものの、その足取りすら掴めていない……
また、八咫烏による襲撃によって混乱している日本の上空や近海に多数の国籍不明の戦闘機や海外船が見付かり、国内でも異国の言語を使う者が多数目撃されていた事から一説には、この襲撃事件の裏には隣国が関与しているとも噂されている。
桜空「・・・・・近々、本当に全てを失うかもしれない事態に発展するかもしれねぇ・・・・・」
(桜空は、これから八咫烏が起こしたクーデターよりも、更に恐ろしいことが起きるかもしれないということを発言する・・・・・
桜空はこの二年間、それに備えてきた・・・・・)
>>108
>>109
氷華
「……それが杞憂に終われば良いのだけど……そうも行かなそうね。」
仮死状態から目が覚めたばかりの氷華も不吉な予感を感じており、部屋の壁に貼られた『刑務所襲撃事件』の記事が目に止まると、疑惑が確信に変わる。
氷華
「……どうやら、今何が起きているのか把握しておく必要がありそうね。私が眠っている間の記事や情報をどんなものでも良いから集めて見せてくれる?無数にある情報の山から必要な情報を取り出すことは得意だから、必ず有益な情報を提唱することを約束するわ。」
通常、仮死状態から目覚めたばかりの人間は身体だけでなく、脳も衰えているにも関わらず氷華は即座に情報を脳に叩き込むことで脳の回転を無理矢理戻すと同時に情報収集を完了させようとしている。
常人であれば門司を読むのも苦労するのだが、そこでも氷華の化物らしさが垣間見える。
桜空「別にそれは構わないが・・・・・自分で言っていることが分かっているのか?お前は本来まだ治療が必要な身なんだぞ?」
(桜空自身はそれは構わないが、今の氷華はまだ時間をかけて治療を行う必要がある状態であり、しかも目覚めたばかりでそれができるのかという疑問が脳裏をよぎる・・・・・
桜空からすれば実の姉ということもあり、あまり負担をかけるのは控えたいという気持ちもある・・・・・)
>>110
>>111
氷華
「あまり力は入らないけど、手は動くし、目は見えている、それに何より思考する事が出来るのなら、一分一秒も勿体無いわ、遅れた分を今取り戻さないと。」
決して慢心や油断をしない、どんな状況になっているのかを少しでも把握したいと応える。氷華は自分が眠っている間に世界がどう変わったのか、自分はどう立ち回ることが出来るのかをいち早く把握したいと考えている。
金鵄だった頃も、こうして情報を集め、常に相手の位置や居場所を掴み、相手の状況や異能を把握し、先を読んで行動をして来たのだろう。
異能はまともに使えず、体が満足に動けないのならば、せめて頭脳だけでも元に戻し、活用したいと考える辺り、氷華の自分のダメージや負担を無視して理想に向かおうとする危うさが垣間見えてしまう。
桜空「・・・・・あまり無理はし過ぎるなよ」
ドサッ・・・・・
(桜空は、とりあえず今出せる資料であるプリントを50枚ほど氷華の目の前に出す・・・・・
一見少ないようにも見えるが、今出せる全ての分だけでこれだけあるということになる・・・・・)
>>112
>>113
氷華
「わかったわ。」
そう応えると、桜空が空間転移で持ってきた書類を見ると、一枚あたり3秒程でその面に書かれたものを全て把握、理解し、素早く書類を処理していく。戦闘能力が高いだけでなく、こうした事務処理能力も常人以上であるのかもしれない。
桜空「おいおいおいおい・・・・・いきなりフルで大丈夫かよ・・・・・」
(氷華がまだ目覚めたばかりだというのにいきなりフルで活動し始めたのを見て、心配し始める・・・・・
いくら能力がない現状でもまだ一般人からしてみれば超人でも、一人の人間であることに変わりはないからこそ、心配で仕方が無い・・・・・)
>>114
>>115
氷華
「二年間も眠っていたから休息なら充分すぎるほどもらったわ、だから今は詰め込むターンよ。」
そう話ながらも書類を読むスピードが止まらず、ものの数十分で出された書類の全てを読み終えて見せる。
桜空「その能力を、少しでもいいから分けてもらいてぇくれぇだよ・・・・・」
(普通、人間は二年も昏睡状態が続けば起きてからしばらくは安静にしているものだが、氷華は依然として人間離れした実力を有していることに驚く・・・・・)
>>116
>>117
氷華
「……なるほど、大方把握したわ。
目下の脅威は私に宣戦布告してきた新八咫烏と、各地の刑務所を襲撃して囚人を解放した勢力……この二つが該当するようね?」
自分に宣戦布告のレターを送って来た者達だけでなく、各地の刑務所の襲撃事件の事も把握し、車椅子に深く腰掛け、瞑想をするように目を閉じて思考に集中しながらそう呟く。
それは問いかけと言うよりも確認のようなものであり、氷華の脳内ではこれから自分のすべきことを把握し終えている。
桜空「そういうことだ・・・・・判明している限りではな・・・・・」
(験者う、わかる限りでは二つの勢力が協力しているであろうことが伺える、だがそれは現状判明している限りの話であり、実際はもっと多くの組織と手を組んでいる可能性がある・・・・)
>>118
>>119
氷華
「……OK。
私のところに情報を運んでくれれば、その情報を元に有益な情報を見つけられるかもしれないから、何かあったら私に教えて頂戴?」
現状ではこの二つの事件が互いに関与しあっている事が予測できると、満足に自分の足でさえ動かすことの出来なくなった自分の代わりに、何か情報を持ってきてくれればそこから有益な情報……敵のアジトや主要な活動場所などを見つけ出してみせると言い、協力することを前向きに見ている。
桜空「・・・・・あぁ・・・・・わかった・・・・・」
(協力してくれるのはありがたい・・・・・が、もしこんな時に狼谷がいたら、すぐにこの件についても多くがわかっていたのだろうかと思い始める・・・・・)
>>120
>>121
氷華
「それと……貴方にも手間をかけたわね……」
氷華は車椅子を動かして壁に貼られたメディカルマシンの説明や機材を見て、背中を向けつつも、桜空としっかり向き合うことなく戦いをしていた事を……議事堂前での決戦の時の事を謝罪する。
桜空「なんだよ今様・・・・・」
(氷華が協力してくれることで調査や情報収集がスムーズになるのは事実だが、いくら謝罪されたところで氷華がやったことがチャラになるわけではない・・・・・
謝られても、どこか虚しさを覚える・・・・・)
>>122
>>123
氷華
「……………。
……私は考察と推理に専念するから、また何か新しい情報が入ったら教えて頂戴。」
二人の間には取り返しの付かない時間の流れがある。
もうかつてのように仲の良い姉弟にはなれないかもしれない……それを感じながらも、氷華は自分に出来る範囲で活動すると応える。
桜空「・・・・・この二年で、集められるだけ集めた資料なら腐るほどある・・・・・ちょっと待ってろ・・・・・」
(桜空は、さっきまでとは変わって氷華が寝起きでも本当に頭に多くの情報を詰め込められることができるとわかれば、瞬間移動でこの二年で集めた資料の多くを次から次へと運んでくる・・・・・
「俺は俺でやらなきゃいけないことがある、お前は何か気づいたら連絡をくれ」
と言い残し、部屋を去っていった・・・・・)
>>124
>>125
氷華
「ええ、わかったわ……」
静かにそう応えると、車椅子を少し動かして桜空の後ろ姿を見送ると、彼の空間移動によって運ばれて来た書類を見て、再び情報収集をし始めていく……
そして、場面は部屋の外に出た桜空へ焦点が移動する。
桜空「・・・・・」
(あの件以降、桜空はファーストの基本拠点を移転し、活動していた・・・・・
かつて拠点として使っていた建物は、今現在は月に数回出入りする程度になっており、新たな敵勢力から身を隠す為に活動拠点を移動したことがわかる・・・・・
そして、桜空の手には、氷華にも渡せなかった、渡さなかった書類が一枚・・・・・)
《・・・・・こればかりは、姉ちゃんにも任せられねぇな・・・・・》
(目覚めた氷華が新たに活動を再開した一方で、桜空もまた、氷華に言えない、自分自身で解決しなければいけない問題の解決に出ていた・・・・・)
>>126
【first第八基地 跡地】
氷華
「……………。」
此処はかつてfirstが拠点として使っていたものの、八咫烏との戦いが激化する中、破棄された基地の跡地であり、周囲は木々に覆われ、今では近隣の住民でさえ立ち寄らなくなった廃墟の三階に氷華はいた。
氷華は数枚の書類の束を手にし、曇り空が室内を照す明かりを頼りにその書類を読んでいる……
桜空「新生八咫烏の襲撃を危惧して拠点を変えたわけだが、前の拠点に書類が数枚隠されているとは奴らも流石に思わないだろう・・・・・木を隠すなら何とやらってやつだ・・・・・」
(桜空は、辛うじてまだ使えるキッチンでコーヒーを淹れ、書類を読んでいる氷華に持ってくる・・・・・
よくある不気味な廃墟になりつつあることが、誰も近寄ることがなく活動しやすいという部分に繋がっている・・・・・)
桜空「何かわかったか?」
>>128
>>129
氷華
「……ええ、これで合点がいったわ。
八咫烏とファーストの壊滅と言う混乱に乗じて行われた全国の刑務所の襲撃と虐殺をした者が何を望んでいるのかを……」
氷華が読んでいたのは全国の刑務所が襲撃され、そこで大規模な殺戮が行われていた事を記した記事であり、この事件の概要とアジトで読んでいた現在の状況をまとめて、この襲撃の裏に何があるのかを理解したと言って。
桜空「・・・・・一旦、元るぞ・・・・・」
(桜空は氷華が知った真実を聞き出す前に、氷華を載せた車椅子を押しながら、ワープゲートを介して今現在のアジトへと戻る・・・・・
桜空はどこか、焦りを表情に出していた・・・・・)
>>130
>>131
氷華
「そうね、ここは一旦帰りましょうか。」
読んでいた記事から弟へ視線を移し、戻ることに賛成すると、彼が押す車椅子に座って彼の異能によって新アジトに繋がるワープゲートへ入っていく。
桜空が焦りの感情を表情に出す反面、氷華は氷のような無表情のまま、手に持った記事の切れ端を真剣に見ている。
桜空「・・・・・何か収穫があったのか?」
(氷華の様子を見て、桜空は何かしらの収穫があったのかと問いかける・・・・・
相変わらず常に無表情な何を考えているのかわからない姉の顔は、味方になった今でもあまり慣れない・・・・・)
>>132
>>133
氷華
「ええ……これは少しばかり面倒なことになるかもしれないわ。」
氷華はこの廃墟となったアジトの中で見つけた記事の中で、自分達の脅威となりうる勢力の存在を予見し、察知する事に成功しているようで、ワープゲートを潜って移動する。
その無表情な顔は心なしか少し焦っているような、驚いているような、戸惑っているかのように、微かにだが眉をひそめている。
桜空「・・・・・全盛期のお前と今回の敵勢力、どっちが強い・・・・・?」
(全盛期の氷華は、どこまでも底の知れない、まさに「化け物」と呼ぶに相応しく、自分との戦いでも全力を出し切っていたのかは定かではない・・・・・
そして、そんな力の計り知れない全盛期の氷華と今回の敵勢力とでは、どっちが強いのかと聞く・・・・・)
>>134
>>135
氷華
「……それはわからないわ……だけど、この襲撃によって『最悪の六囚徒』が解放された上に……この裏には国家の陰謀まで絡んでいるから、単純な実力の問題ではなくなっているわ……」
氷華でさえ、警戒している『最悪の六囚徒』と国家の陰謀と言う、個人や一勢力ではどうにもならない悪意が裏で蠢いていることを感じている……
実力的に全盛期の氷華が優っていたとしても、戦局の優劣を決めるのは個の力ではなく、組織による強大な財力や人力、権限に影響力がモノを言う。それを氷華も理解しているため、安易には応えることが出来ず。
桜空「・・・・・敵は国ってわけか・・・・・」
(桜空は立ちはだかる壁は組織ではなく、国そのものなのだと理解する・・・・・
正直、桜空は内心、自分が馬鹿馬鹿しくなっていた・・・・・
どれだけ頑張っても、結局は個々の人間の力程度では、何も変わらないのかと・・・・・)
>>136
>>137
氷華
「……そうよ、世界からは絶えず悪が生まれ、その悪が世に不幸を作り出す……悪を根絶するためには、悪が存在する事の出来ない世界にしないといけない……それこそ『地獄』のような世界にね……」
氷華は最初からこの世界そのものが敵である事を知っていた……だからこそ、世界を悪が生きることの出来ない世界、それこそ悪を浄化する世界……『地獄』にしなければならないと悟っていた。
氷華
「………私が全てを擲ってでも世界を地獄にしようとしていた理由が……今ならわかるんじゃないかしら?」
氷華がなろうとしていたのは破壊者でも支配者でもない……
自らがすべての汚れ役を背負い、あらゆる悪を滅ぼせる存在になろうとしていた……もっとも、桜空達との戦いで異能がまともに使うことも、自らの足で立つことも出来なくなったため、もう人の心を捨てることも、自分の支配下(バトルフィールド)である凍土を作り出すことも出来なくなった。
桜空「・・・・・知るかよ」
(正直、なんと言えばいいのかわからない・・・・・
八咫烏もファーストも、互いの正義を今まで貫いてきた・・・・・だが、真の敵の正体を知った今、それまでの頑張りなど全て無意味に思えてくるほど、桜空は複雑な気持ちになっていた・・・・・
結局、姉弟で〇し合いをするに至ったのも、国の掌の上で踊らされていたという事実にしかならないのか・・・・・)
>>138
>>139
氷華
「……貴方が私を止めなければ……この国は全人類の贖罪の場の起点となり、隠れた悪も根絶することは出来たでしょうね……」
辛辣に言葉を返す弟へ、本当に自分の正義を阻止するだけの意思や、その後の世界についてどこまで見えていたのかを知りたくなり、敢えて責めるような言葉を口にして。
氷華との戦いの時も桜空は氷華のような未来のビジョンや、世界の正しい在り方について論じることが無かったのが仇となっていて
桜空「・・・・・隠れた悪も何も、例えお前の計画が成功していたところで、生き残った人間が悪に染まらないなんて保証はねぇわけだ・・・・・いついかなる時代でも悪人はどこに立っている、誰だってなりうる・・・・・」
(氷華の悪人撲滅計画が成功したところで、そんなのは無意味な一時凌ぎにしか過ぎないということを返す・・・・・
どんな人間にも、悪人になる可能性は秘められている・・・・・)
>>140
>>141
氷華
「私の理想とした世界は悪が存在する事の出来ない世界と言うシステムを構築するもの、例え悪が生まれようとその度に排除され、蔓延することの出来ない世界になっていたわ。」
氷華は目を閉じて議事堂前での決戦の事を思い出しながら、自分が理想としていた世界では悪が生まれようとも、その生まれたばかりの時点で排除されるシステムを構築するものだったのだと応える。
氷華
「改めて問うわ、貴方は世界とはどうあるべきだと思っているの?」
新しいアジトに到着すると、目を開けて桜空を見て、彼は世界がどうあるべきであり、どうしたいのかを聞いてみる。自分のように悪が存在出来ない世界にしたいのか、それとも別の道を模索するか……
桜空「・・・・・俺は・・・・・」
(世界は本来こうあるべきだの何だのなんて、一人の人間がいくら望んだところで、例え行動に起こしたとしても変わらない・・・・・
世界なんてものは、一人の人間と同じでなるようにしかならないからだ・・・・・
なんて言ったところで氷華は納得なんてしないだろうことは、弟だからか嫌でもわかってしまう・・・・・)
>>142
>>143
氷華
「……貴方が私を止めようと……世界が悪を赦すのなら、悪がのさばる事を良しとするのであれば……私は何度でも世界の破滅を望むわ……」
氷華は既にこの世界そのものに対して深い不信と絶望を抱いており、桜空が金鵄の立場から解放したところで、悪を赦さないその心は再び世界を地獄に変える事を望んでしまうだろう……
それだけ氷華が抱いた絶望は深く、悪を憎悪する心は激しい……
氷華
「だから……私を真に止めたいのなら……『コレ』を心臓に突き立てるしかない。」
絶望と憎悪に支配される事が運命づけられた心を……呪われし心臓を貫くしかないと、自分の胸元に小さな氷のナイフを作り出して桜空に覚悟があるのなら自分を殺害しても構わない……寧ろそれを望んでいるのだと言う。
桜空が氷華とは異なる方法で悪の居ない世界を提示するか、氷華が再び地獄の王、楽園の主になるのが先か……そのどちらかしか道はないのだろう。
桜空「・・・・・世界は嫌になるほど非情だよ、お前が言うようにな・・・・・」
(何もこの世界と、世界に蔓延る悪人を憎んでいたのは氷華だけではない・・・・・
桜空ももしかしたら、氷華のように世界を一度リセットしようと思想を抱くほどになっていたかもしれない・・・・・
だが、まさに救世主と言える人物に出会えることもある・・・・・)
桜空「・・・・・でも、こんな世界にも希望を抱くことくらい、たまにはしてみてもいいかもしれないぞ・・・・・?」
>>144
>>145
氷華
「……希望、ね。それを持ってどうなる?
甘い理想を見て、辛い現実から目を背け続けろとでも言うの?」
指先で持った氷のナイフを自分の心臓の近く、胸元に当てて、桜空が少し押し込めばそのまま心臓を貫けるような状態にしつつ、自分は夢や希望は抱かないと応える。
桜空が薫に救われように、桜空もまた氷華を救うことが出来るのか……
桜空「何もそうは言わねぇよ、ただな・・・・・何も世界は悪いことばかりじゃねぇってことだ・・・・・」
(氷よナイフを持った氷華の腕を掴み、そのままナイフを取り上げる・・・・・
「人間なんてちょっとした何かがあれば心に変化ができるもんだ・・・・・心当たりがあるだろう?」
桜空は遠回しに夕渚のことを話題に挙げる、もし夕渚の存在がなければ、氷華はもっと酷いことになっていただろうと・・・・・)
>>146
>>147
氷華
「……………。」
桜空が氷華の手からナイフを取ると、急速に硬度が失われ、ナイフを握る桜空の体温だけで溶ける上に座ってナイフを掴む氷華の腕の力も自害するには難しい程弱々しいものになっていた。
自らの手では自害できない桜空の言葉を聞いて、確かに自分は夕渚と出会った事で、始めて感謝された、始めて友と呼べる存在が出来たと気付く。
氷華
「……人間は根本的な部分は変わらないわ。」
だが、自分が国を滅ぼし、現世に地獄を顕現させようとしたのもまた事実であり、弟から目を逸らしながら、人間は根本的な部分では変わることが出来ないと、半ば諦めたように呟く。
桜空「んなことはわかっている、人間、根っこの部分が簡単に変わったら苦労しねぇからな・・・・・」
(氷華の意見もごもっともだ、人間の根本的な部分が簡単に変わることは無い・・・・・
だが、変われる人間も少なからずいる、桜空はそれを氷華に知ってもらいたい・・・・・)
>>148
>>149
氷華
「…………………。」
人間は根本的な部分は変わらない、いや変えられない、出来るとすれば根本的な思考をいかにして良い方向へ、他者を争わずに共存に向かえるかを導くことぐらいだが、それでも尚、変わることの出来る者もいるのだと言う桜空の言葉を聞いて沈黙し
氷華
「……資料室に向かってくれないかしら?」
沈黙しつつ、桜空からの言葉を聞いて脳内で少し沈黙して考えるものの、情報収集をするために資料室に向かってほしいと伝える。
桜空「わかった・・・・・」
(車椅子を資料室へ向けて押し始める・・・・・
氷華は幼少期のあの事件以降、自分とは違う境遇の道を歩んできた、もはや人間どころか、世界にすら絶望するほどに・・・・・
だが桜空自身も、ここまでなってしまった人間の思考を変えることの難しいさは百も承知だ・・・・・)
>>150
>>151
氷華
「貧困、迫害、弾圧、暴力、殺人、紛争……
それがこの小さく限られた惑星の上でさえ絶えず繰り返されている……
私ではこの世界に希望の光を見つけ出すことが出来ない……
だけど、貴方は光が見えていると言うの……?」
資料室に向かう中で氷華は静かに目を閉じ、自分がこれまで見てきたもの、海外でも繰り返されている凄惨な現実……どれだけ科学や文明が進めど、数多くの異能力者が生まれて来たにも関わらず、まるで改善されることの無い世界への絶望を語る……
正義感が強いからこそ、世の不条理や不合理を許すことが出来ず、抗い続けた末に、こうして世界全てを巻き込んで自滅しようという破滅的思考になってしまったのだろう……
桜空「見えてるわけねぇだろ・・・・・かと言って、諦めているわけでもねぇけどな・・・・・」
(解決しなければならない問題が大きすぎる時、結果がどうなるかも、解決に至るまでの過程がどうなるかも、わかるわけがない・・・・・
桜空だって世界の問題が解決できるかどうか、そこに光があるかどうかを断言することは出来ない・・・・・
が、かつて絶望し切っていた桜空が、救われたのもまた事実・・・・・
桜空は、光はどこかにあると信じたいのだろう・・・・・)
>>152
>>153
氷華
「ふふっ、見えもしないものを信じているだなんて……貴方らしいわね。」
車椅子に揺られ、目を瞑りながら、目に見えない、そして彼自身も未だに答えの見つかっていない、曖昧にして明白としないものを信じて動いている、善にも悪にも成りきれない宙ぶらりんな考えが昔と変わっていないと呟いて。
《ウーッ ウーッ ウーッ》
突如、けたたましいサイレンがアジト全体に鳴り響き、敵の襲来を知らせる……八咫烏の残党が意識を取り戻した氷華の奪還のために来たのか、それとも別の第三勢力が二人を始末するために攻めてきたのか………現時点ではそのどちらなのかはわからない。
桜空「見えもしないなら、どう考えようが勝手だからな・・・・・」
(見えもしないものを信じているのが桜空らしいと言われれば、見えもしないものをどう考えようが、それは個人の自由だと答える・・・・・
桜空は、寧ろ見えないものは信じない主義の氷華は、自分の信念に縛られすぎた不自由な存在だとも思う・・・・・)
桜空「何か来やがったようだな・・・・・お前はこの小部屋に隠れてろ・・・・・」
(いきなり鳴り響いたサイレンは、間違いがないように常日頃点検を欠かさずに行っていることから、誤作動とは考えづらく桜空は氷華に隠れているように言う)
>>154
>>155
氷華
「……わかったわ、残念ながら今の私では貴方の力にはなれそうに無いから……」
車椅子に乗っていてまともに戦闘をこなせなくなった自分では足手まといにしかならない事を理解していて、残念そうにしつつも、小部屋で隠れているように言う桜空の言葉に従って。
桜空「・・・・・さて、と・・・・・行くか・・・・・」
(襲撃してきた敵であろう勢力がいると思われる場所へと向かう・・・・・
襲撃してきたのは一人か、それとも複数か・・・・・
いずれにしても、苦戦を強いられる可能性は高く、このアジトも早急に離れ、別の場所を拠点にした方がいいかもしれないと考えながら)
>>156
>>157
ファースト戦闘員
「くそ……化物……め………!!」
襲撃者の周囲は多数の戦闘員達が血を流して倒れており、手にしていたゴム弾や異能封じの弾丸を打ち出せる銃が切り裂かれ、防弾シールドやシャッターさえも切り裂かれ、或いは砕かれ、貫かれ、砕かれており、まるで軍隊が攻めて来た後のようになっていて
襲撃者の眼前には右腕を切断された戦闘員の一人が襲撃者……首に黒い刺青を入れた男を見てはそう呟く
刺青の男
「化物?違うなぁ、俺は悪魔だ。」
《ダンッ》
自らを悪魔のだと名乗る刺青の男は右腕そのものを巨大な鉈に変えて、生き残った戦闘員の頭を割ろうと勢いよく振り下ろそうとする……
桜空「それじゃあ、悪魔は悪魔らしく、地獄に帰ってもらおうか・・・・・」
ドォンッ・・・・・!!!!!
(自称悪魔の男の死角から、異能封じの弾丸が撃ち放たれる・・・・・
弾丸は右腕に命中し、そのまま腕を貫通する・・・・・)
>>158
>>159
刺青の男
「!!」
振り上げた右腕が銃弾で撃ち抜かれると、ボタボタと黒い血が滴り落ち、男が抹殺しようとしていたファーストの戦闘員は急いで刺青の男から離れていく。
刺青の男
「クク・・・いよいよボスのお出ましか?」
撃ち抜かれた右手を左手で押えながら、まるで痛みを感じていないかのように不敵な笑みを浮かべて桜空へ振り返る。
桜空「うるせぇよ・・・・・」
ドンッ・・・・・!
(今度は異能封じではなく、本物の銃で相手の左足を撃ち抜いて立っていられなくしようとする・・・・・
今の桜空には、相手に対する躊躇も容赦も無く、ただただ冷たい目で見下ろしている・・・・・)
>>160
>>161
刺青の男
「痛てぇじゃねぇ・・・か!!」
《ガガガガガガガガガガガッ》
桜空が放った銃弾が刺青の男の左足に直撃し、そのまま片膝を付くものの、男が右腕を大きく振るうと、無数の斬撃が放たれ、周囲の壁や天井に無数の斬撃駆け回り、触れるモノ全てをバラバラに切り裂いていく……
通常であれば、異能封じの弾丸を受けてしまうと、例えそれが貫通しても数分は異能が使えなくなるのだが、ものの数秒で異能が使用可能になっているようで。
桜空「厄介だな・・・・・」
ズッ・・・・・!
さ
ドン・・・・!ドォンッ・・・・・!
(ワープゲートでの移動を繰り返し、桜空は異能封じの銃弾と実弾の二つを放ちながら応戦していく・・・・・
桜空は以前のような躊躇い等は見せずに、敵を容赦なく仕留めようとする・・・・・)
>>162
>>163
刺青の男
「痛てぇなぁ、だがこれが生きているって言う実感なんだろうなァ!!」
【「千刃剣鬼」】
《ガガガガガガガガガガガッ》
刺青の男は両腕を無数の小さな刀の生えた大剣に変え、それを大きく振り回すと、大剣から放たれる巨大な斬撃に加え、両腕から生えた複数本の刀からも小型の斬撃が幾つも放たれ、その一つ一つがコンクリートの天井や壁を切り裂き、削っており、まともに受ければ人体など豆腐のように容易く切り裂かれてしまうだろう。
様々な異能者がいて、桜空も何度も身体強化や武器生成、身体変化の異能者を見てきたと思うものの、これほどまでの規模や攻撃力、破壊能力を備えた異能力者はいないだろう。
刺青の男は部下を連れているようには見えず、その身体力や異能の強さから、ファーストを単身で潰せるだけの戦力を備えた存在なのだと言うことを暗示している。
桜空「お前みたいな奴でも生きている実感なんてものを感じるのか?」
(桜空はワープゲートで攻撃を出来る限り相手の方向へと返す形でなんとか応戦しているものの、異能封じの弾丸が他の能力者と比べてほとんど効いていないことから、ただの能力者ではなさそうだと思い・・・・・)
>>164
>>165
刺青の男
「ああ、そうだ!
いや、生きている奴は皆似たようなもんだろォ?
自分が生きていることを実感するために他の命を奪う!!」
よく見ると、先程撃ち抜かれた筈の右腕がいつの間にか感知しており、他の弾痕もみるみる内に再生して行っており、その異常なまでに速い再生力を見せ付けるものの、既に両腕を剣に変化させて斬撃を放っている……
まるで異能を二つ持っているかのような振る舞いを見せるこの存在こそ、氷華が言っていた『最悪の六囚徒』なのだろうか
桜空「タチの悪い野郎だ、反吐が出る・・・・・」
(再生能力を有していることはわかった、両腕を剣に変化させるのと再生能力、どちらが後から得た能力かはわからないし、もしかしたら元々二つ能力を持っているのかもしれないが、桜空は敢えて質問をする・・・・・)
桜空「お前、その能力は他者から与えられたものか?それとも最初からてめぇのか?」
>>167
刺青の男
「あ?そうだなァ……『どっちも正解』だな!!」
《ズガガガガガガガッ》
両腕を交差させて桜空に向けて振り下ろすと、X状の巨大な斬撃が天井も壁も床も、その一切を抉り、削り、切りながら桜空に向かって放たれる。更に、そのX状の斬撃もまた、多数の小さな斬撃を伴っているため、下手に避けようとすれば、附随する斬撃によって体を切り裂かれてしまうだろう。
桜空「くっ・・・・・!」
ズゥッ・・・・・!
(桜空は急いでゲートを展開し、ギリギリで何とか回避することに成功する・・・・・
そして、そのまま別の場所から現れては
「どっちも正解、か・・・・・興味深い答えだ、お前、普通の能力者じゃねぇだろ?」
と返し)
>>168
>>168
刺青の男
「ああ、そうだ。バレちまった・・・かァ?」
右腕を巨大な剣や斧、槍を混合させたようなものへと変化させて振り下ろし、転移した先に対してもその広大なリーチと破壊力に物を言わせて押し切ろうとしていく。
身体を瞬時に様々な武器に変えて攻撃する、加えて複数の武器を塊のように混合させる事で多数の武器の利点を同時に使う事も出来るようで
桜空「不細工な右腕だ・・・・・」
ドォンッ!ドォンッ!
(相手が攻撃した先が転移先と見せかけて、別の場所から腕を出しては相手の頭部へとめがけて不意打ちするように銃撃する・・・・・
体力も能力も相手の実力に遠く及ばないのであれば、できる限り頭脳を活かして戦うしかない・・・・・)
「迎えに来ましたよ、セ・ン・パ・イ♡」
「痛いの嫌なんですよ……キミもそうでしょう?」
名前/湊 るか(みなと るか)
年齢/16
性別/女
役職/八咫烏 十二鴉
元々は鴉だったが空いた席の穴埋めで十二鴉になった。
性格/表の顔と裏の顔がはっきりしており、裏の顔を他人にみせたことは無い(はず)
どんな仕事も卒なくこなし、基本的に明るく誰とでも話すタイプなので周りからは友好的で仕事人に見られているが本心は国や国民を守ることには1ミリも興味が無くかなり残忍なことを平気で行うような性格をしている。
一般人だった時に偶然任務中の麻摩 氷華と遭遇し、その美しい風貌に魅了されたことが八咫烏に入るきっかけとなった。氷華に対してだけ異常な執着心を持ち、時には嫉妬心で周囲の人間に異常な敵意を向けたりもする。
好き:綺麗なもの、場所、麻摩 氷華
嫌い:汚い物、先輩の周囲にいる人間
容姿/長い黒髪に血に染ったような赤い瞳が特徴的。
動く時に邪魔になるので基本的に薄着をしている。
能力/ 『不屈の華』
自身の血液を意のままに操ることができる。
ただしその発動には自身の体を傷つける必要があり、痛みと引き換えに流れる血の量が多ければ多いほど強力な武器を生み出すことができる。
傷は血を戻した時と同時に癒えるので傷が残ることは無い。
自身の血を使う能力なので血を失えば失うほど体に負担がかかる能力となる。
自身の血が入った輸血パックとナイフを常備している。
備考/孤児院育ちで親の顔は知らず、特に悲しい過去があった訳でもなくただ「退屈だから」という理由で9歳の時に孤児院を抜け出した。
それなりに苦労はしていたが第3勢力の『ある人物』に拾われ育てられてきた。『ある人物』はるかが13歳の時にとある抗争に巻き込まれて亡くなっている。
【突然すみません・・・!今からでも参加大丈夫でしょうか?】
【一応キャラメイクしてみたのですが勝手に他の方と関係を作ったりしてしまっているのでもし不快でしたらすぐに訂正します!】
>>173
【はい、もちろん大歓迎ですよ〜。
異能にもキャラメにも不備はありませんので、自由に投稿して頂いて大丈夫ですよ!
現状では、八咫烏のトップの氷華がファーストのボスである桜空さんに敗れ、ファーストのアジトの一つが得体の知れない組織の得体の知れない敵に襲われている感じになっていますねw】
【なるほどw
ありがとうございます!!よろしくお願いします!】
「あちゃ〜、先越されちゃったか」
ファーストのアジトから少し離れた場所で事の一部始終を見ていた湊は双眼鏡から目を離してため息混じりに呟く。
「にしても誰だあいつ……もしかして噂の……?うぅ、関わりたくないなぁ」
視線の先には刺青の男。彼のことは八咫烏内で他の構成員達が時々口にしていたことを思い出す。
それと同時にターゲットを探すためにアジト全体を見渡す。湊が一方的に慕う例の人物。麻摩 氷華。
そもそも湊がここに来た理由は彼女を連れ戻すことだった。
この砂埃の中では分かりずらいが、これだけ大規模な戦闘が起きていて彼女の姿が目立たないはずがない。ということは彼女はアジトのどこかで身を隠している、もしくは別の場所に避難しているということまで想定する。
「あの騒ぎの隙を縫って中に忍び込むか、アイツらの戦いの行く末を見届けるか……
まあとりあえず、もう少し観察してみますか!
片方が倒れて、片方が消耗してくれればこっちも万々歳ですし。」
再び双眼鏡を覗き込む。
刺青の男がいたのは想定外だったが、ひとまず観察して情報を集めることにした。
【常連だった片が音信不通になってしまったので、ちょっと物語全体やなりを整理する意味を込めて、一旦リセットして建て直そうと思っているのですが宜しいでしょうか?】
177:襲撃者◆3.:2022/08/17(水) 14:35 >>171
刺青の男
「ククク……ハハハハハッ!
俺は不死身だ!!」
銃弾が何度も頭に撃ち込まれながらも、グルりと桜空へ振り向くと共に、振り向き際に右腕を勢い良く振るって複数の斬撃が融合し歪な形状の斬撃を放って反撃しようとする。
空間転移能力を持っていなければ、その複雑かつ独特の形状をした斬撃を避けることは困難だと思われるため、この斬撃だけなら回避はそう難しくはないと思われるものの、その不死身のような生命力と再生力によってまるで決定打になっていない……
この不死身が異能由来であるのなら、何処かしらにカラクリがあると思われるため、それを見つけ出すことが出来なければ倒す事は出来ないだろう
>>172
【返信が遅れてしまいすみません!
此方のプロフも特に不備はありませんので参加OKです!】
>>176
【大丈夫ですよ!
立て直し待ってます!!】
桜空「くっそっ・・・・・!化け物かよ・・・・・!」
ガッ!
桜空「くっ・・・・・!?」
(移動中、相手の不死身加減に桜空の動きにも焦りが見え始める・・・・・
そして、焦りからか躓いてしまい体勢を崩してしまう・・・・・
数々の修羅場をくぐり抜けては来たが、正直もはや人間なのかすらも怪しい相手との戦いなどしたことは無かった、あの氷華でさえ、撃たれれば傷を負うし感情だって揺らぐこともあった、だが今戦っている相手は、それのどれも無い・・・・・
遠くから観察されていることなど知らず、桜空は早くも絶体絶命の窮地に追い込まれる・・・・・)
>>175、177
>>180
>>all
刺青の男
「ククク……もはや勝負ありだな?」
体勢を崩して倒れた桜空を見て、敢えて追撃をせずに変化させていた両腕を普通の人間の腕へと戻すと茶色の髪をかき上げて告げる。
刺青の男
「一応、俺の名を教えておこう。
俺は『六囚徒』の一人『修羅道』だ。」
ファーストと八咫烏の二大トップが倒れた事で生じた混乱に乗じ解放された六人の大罪人の一人であると言う。
桜空「・・・・・てめぇみてぇな化け物があと6人もいるのか?目的は何だ・・・・・?」
(これまで戦ってきたどの能力者とも違う異質な相手が名乗り出てきたことで、新たなる敵勢力の情報をできるだけ聞き出そうと一体何の目的があってわざわざ乗り込んできたのかを問う・・・・・)
>>181、all
>>181
>>182
離れた場所から動かずに桜空と刺青の男を観察していた湊だが、桜空が追い詰められたように見えたところでようやく双眼鏡をゆっくりと下して呟く。
「そろそろ潮時、かな」
懐から血液パックを取り出し、ナイフで袋を裂く。
流れ出す血は湊の手の中でみるみるうちに一本の大きな槍へと変化する。
「正直ここで彼に死なれたら困るんですよ……ねっ!」
大きく振りかぶり、血槍を刺青の男に向けて投げる。
その槍は男の身長よりもひと回り大きく、うまくいけば男の体をそのまま貫けるだろう。
>>182
>>183
修羅道
「俺の目的はお前を始末してファーストを潰す事……!!」
今度は右腕を戦斧と大剣が合わさったような形状に変えて桜空へトドメを刺そうと振り上げるものの、湊の投擲した血槍が刺青の男、修羅道と名乗る男の体を貫く。
修羅道
「この野郎……!これは……お前の能力じゃない……な……!!」
異常な再生力と生命力、身体の武器化が行えるものの、基本的な肉体の強度や反応力は人間のそれと大差無いようで、貫かれてもまだ生きているものの一時的に動きが封じられる。
血槍を変形させた腕で破壊しようとしつつ、桜空以外の者が自分に敵意を向けている事にも気付き、周囲の警戒をし始める。
桜空「・・・・・っ!?」
(いきなりどこから飛んできたかもわからない謎の槍に戸惑い驚きながらも、どこかからこの男を攻撃している第三勢力が存在することに気づけば、この隙を利用して反撃に出始める・・・・・)
桜空「どうやらこれなら武器が通じそうだな・・・・・!」
ドォンッ・・・・・!
(桜空はまず最初に異能封じの弾丸を男に向けて撃ち放つ・・・・・)
>>183、184
>>185
>>湊
修羅道
「ぐ・・ぉ・・おおおお・・!!」
頭部に異能封じの弾丸が撃ち込まれると、右腕の変形が強制的に解除され、血槍によって動きも封じられ、修羅道が追い込まれた末に唸り声に近い咆哮と共に自分の体を貫く血槍を掴んだその次の瞬間…
『空籠(エア・ケージ)』
修羅道とその周辺を透明性の高い薄灰色のキューブが覆うと、修羅道の体を貫いていた血槍が異能の「適応範囲」から外される事で強制解消させられてしまう。
拘束から解放された修羅道の近くには、黒いローブに身を包み、笑うピエロの仮面を付けた異様な雰囲気を身に纏う小柄な人物が現れる
桜空「・・・・・何者だ」
(修羅道とは違い、落ち着いた様子の異常な風貌の謎の人物に対し、桜空は出来る限り挑発しないように、こちらも落ち着いた様子でゆっくりと立ち上がりながら何者だと問いかける・・・・・)
>>186
>>184
>>185
「さすがにこれで倒れてくれるような質ではないか・・・」
血槍を受けても異能封じの弾丸を受けても尚立ち続ける男を見て残念そうにつぶやきながら、二人のもとへ向う。
双眼鏡がないとよく見えない位置にいたが、現場に到着するのにそう時間はかからなかった。
>>186
「な・・・っ!?」
突如現れた薄灰色のキューブに警戒して立ち止まる。強制解消により溶けた血槍は男の足元で血だまりと化しており、それを見て目を疑う。
「血槍が・・・それにあの男、いったいいつからそこに・・・!」
警戒してすぐさま柱の陰に身を隠す。予想外の展開に思考を巡らせながら血を操作しようと試みるが可能ではないことはすぐに理解できた。
男の異様な雰囲気はただものではないことを本能に伝えるのには十分で、背中に冷や汗を感じる。
桜空《何がどうなってやがる・・・・・また知らねぇ奴が来やがった・・・・・》
桜空「そこのお前・・・・・こいつらの知り合いか・・・・・?」
(次から次へと頭の整理が追いつかない出来事が連続で起きるものの、なんとか冷静さを保ちつつ過去の戦いの場に現れた見物人に向かって一言、この連中の知り合いかと問いかける・・・・・)
>>188
>>189
隠れていたつもりだったので桜空に声をかけられたことに驚いたが、予想外の出来事についていけず気配を消し忘れていたことを反省する。
「いえ、知らない人ですがあなたを助けに来たわけでもないです。というか、今はそれどころではないでしょう・・・」
動揺していることに気づかれないようにそっけなく返事をする。
声をかけてきた人物を湊はよく知っていた。彼女が崇拝する氷華の弟である桜空を湊はあまり良く思っていなかった。
>>189
>>190
仮面の人物
「ふむふむ、今のファーストなら簡単に壊滅させられると思っていたんだけど……これは認識を改めた方が良さそうだ。」
まるで空間を切り取ったかのような灰色のキューブの中にいる仮面の人物が二人を見て、口を開く。
その人物は声も中性的で、話し方にも男女の特徴が見られず、素性や素顔はおろか、男なのか女なのか、はたまた人間なのかどうかですら伺い知れない……
>>191
湊
「ファーストはほぼ壊滅状態だと思いますが・・・いったい何が目的ですか?」
柱に身を隠すのを止めて桜空を守るように二人の間に立つ。
不本意ではあるが氷華の居場所を知るには桜空が必要だと判断したためやむを得ない。
>>192
仮面の人物
「頭を潰さない限り、何度でも組織は再生する。
これを機に組織を再建不能にしたかったんだけど……思いの外抗ってくれたね?」
仮面の人物は二人からそれなりに離れているにも関わらず、まるで二人の目の前にいるかのように声が聞こえ、目的は桜空の抹殺だと応える。
仮面の人物は組織の頭を潰さないといけないと語る際には自分のこめかみを指先で軽く叩きながら話すと言うように、少し大袈裟な身振り手振りによるジェスチャーが多く、芝居がかって見える。
>>193
湊
「なるほど・・・まあ、その考えには賛成ですね」
耳元で聞こえてきそうな声に気味の悪さを感じつつ仮面の人物の意見に賛同する。
湊
「けど今潰されると私が困るんですよね・・・
悪いけどそれは今度にしてもらって、ここは引いてくれませんかね?ほら、そこの男も万全ってわけじゃなさそうですし」
先ほど血槍で貫いたはずの刺青の男に指をさす。正直これで引いてくれるとは思っていないため、いつ攻撃されてもいいように身構えてナイフを握りしめる。
額から頬に汗が流れるのを感じる。冷静に会話しつつも頭の中は迎撃の策を練ることでいっぱいだった。
>>194
仮面の人物
「うん、勿論構わないよ。
僕はそのつもりで来たわけだからね?」
修羅道
「………!!?」
湊の撤退して欲しいとの言葉に対して、何の拒否や否定の感情も見せること無く、この襲撃の首謀者でありながら、あっさりと了承する。
そのあまりにもあっさりと了承した様子から、血槍による拘束から解放された後、身体中から様々な槍や剣を伸ばして臨戦態勢に入っていた修羅道も驚いて仮面の人物を見るほど。
>>195
「あれ?随分あっさりと承諾してくれるんですね。」
意外な反応に少し驚いた表情を見せ、刺青の男を指さしていた手をおろす。
拍子抜けしたせいか緊張でこわばっていた体の力が少し抜ける。
桜空「だが正直な話、どうやらそこのそいつとは違って、俺に敵意をむきだしているわけでもなさそうだ・・・・・」
(謎の不気味な人物とは違い、自分は敵として見て、そして今にも命を奪おうとしているわけではなさそうだと、謎の人物と湊をちゃんと敵か味方かを区別して答える・・・・・
正直、まだ素性がわからない相手と危機を脱しようとしているというのも変な話ではあるが、湊からは特別自分を敵視しているとは見えなかったあんしんかんから安心感があるのか、それとも別のものを感じたのか・・・・・)
>>190
桜空「・・・・・なぁ、一つ、質問してみてもいいか・・・・・?」
(今のファーストなら壊滅させるのも簡単だと思っていた相手に向けて、目的などは聞かずにまず真っ先に一つ質問をしてみてもいいかと言葉を返す・・・・・
桜空は何かを感じたのか、相手を睨んでいる・・・・・)
>>191
>>196
>>197
仮面の人物
「うーん、君達ともっと話してみたいんだけど、『上の連中』が煩いからさ、今回はこれでお暇させてもらうよ。」
《「虚(ヴォイド)」》
《ズッ》
桜空から質問したいと言われると、『上の連中』が煩いからと言って長居する事、二人と話す事が出来ないと応える。
その後、間髪入れずに仮面の人物が右腕を振るうと、仮面の人物の元から灰色の波動のようなものが放たれ、二人のいる場所と、その近辺を塵一つ残さずにまるで『削り取る』ようにして消滅させようとする。
桜空「なっ・・・・・!?」
ズッ・・・・・!
(桜空は、間髪入れずに起きた出来事に対処するのが遅れ、そのまま空間ごと削り取られたかのように姿が見えなくなる・・・・・)
>>198
>>198
>>all
仮面の人物
「こんなものかな?
さあ、帰るとしようか。」
抉り取り、削り取られ、眼前に出来た民家が丸ごと収まるサイズの巨大な球状の消失跡を見て、二人をまとめて葬り去る事が出来たと思ったのか、謎の人物は修羅道と共に自身を覆っている灰色のキューブと共に何何処かへと消えていく……
桜空「・・・・・くっそ・・・・・!いってぇ・・・・・」
(桜空はギリギリで湊共々別の場所に移動することに成功しており、なんとか難を逃れていた・・・・・
本当にギリギリだったため、必死になってワープ先に飛び込んだ結果、全身を床に強く打ち付けてしまい、桜空は痛みに苦痛の声を上げる・・・・・)
>>all様
>>ALL
氷華
「あら、その様子だと随分と苦戦したみたいね。」
桜空が転移した先では車椅子に乗って、テーブルの上に並んだ書類の山を読んでいた氷華がいて、桜空のボロボロになって苦痛の呻きをあげている様子を見て
桜空「随分なんてもんじゃねぇ、とんでもねぇ奴が来ちまった・・・・・少なくとも、これからかなり荒れることは約束されたな・・・・・」
(対峙してわかったことは、どちらも能力者は能力者でも、ただの能力者ではないということ・・・・・
まともにやりあえば、必ず死者が出る・・・・・)
>>202
>>203
氷華
「……先程言った脅威の一つが襲撃主と関連しているみたいね。」
桜空の様子と、「とんでもない奴」と聞いて、先程話していた八咫烏の残存勢力か、六囚徒に関連した存在が襲撃して来たのだと言うことがわかると、手にしていた書類の束をテーブルの上に置いて
>>all
一瞬の隙を作ってしまったせいで仮面の人物が展開した灰色の波動が自身に向かっていることに気づくのとほぼ同時に意識を失ってしまう。
湊
「はっ!!」
次に意識を取り戻した時には床に倒れるような体制になっていた。
束の間の出来事に何がおきたのか思考を巡らせる。
湊「ここは・・・・っ!!・・・・・余計なことをしてくれましたね」
打撲したような痛みに頭を抑えながら顔をしかめる。
その痛みは自身に起こったことを語るのには十分だった。
苛立ちで桜空を睨みながら呟く。
桜空「正直、こうも早く向こう側からお出ましになってくれるとはな・・・・・」
(対峙してわかったが、まったく歯が立たなかった・・・・・だが、仮面の男の方はともかくとして、もう一人の方は一応追い詰めることもできるにはできた、あの男がまだ弱い部類だっただけかもしれないが・・・・・)
>>204
桜空「あの状況で間一髪で救い出したんだ、寧ろ感謝してもらいてぇくらいだ・・・・・」
(正直、見返りを求めているわけじゃないが、あのギリギリの状況でなんとか救い出した以上、ちょっとやそっとの打撲のような痛みには我慢してもらいたいと呟く・・・・)
>>205
>>206
湊
「別に救ってくれだなんて・・・」
『頼んでいない』と言いかけたところで口が止まる。確かにあの状況ではどうなっていたかも分からない。
少し複雑そうな顔をして再び口を開く。
湊
「・・・・借りは作らない主義なんです。必ず返します。」
どこか悔しそうに淡々と言う。
殺してもいいと思っている相手に借りを作るなど屈辱以外のなにものでもない。
「・・・?」
ふとあることに気づく。同じ部屋に存在するもう一つの気配に鼓動が一気に速くなるのを感じて気配の先に視線を移す。
桜空「借りたなんて思うな、常に自分の命を最優先に考えろ・・・・・」
(今回の一件でもわかったように、いつ狙われているか、いつ命を落としてもおかしくはない状況であり、それは恐らく戦いの場に何の目的があって赴いたかはわからないが相手も同じだろう・・・・・
借りを作る作らないではなく、自分の命を優先して考えるように忠告する)
>>207
>>206
>>207
氷華
「私が目を覚ましたこのタイミングで襲撃を仕掛けて来るだなんて……私の推測が正しいのなら……この襲撃の後に連中が狙う『モノ』は……」
氷華は桜空からこの襲撃について聞くと、自分の顎に右手を添えて思考を巡らせ、これまで集めた情報を元にして、この襲撃の真の目的についての考察をして、一つの結論がわかり、敵の狙いについて察して
氷華
「あら?貴方は確か私のいた八咫烏の湊……ね?」
思考がまとまったところで、次に打つべき手を思い付いたところ、視界の中に桜空と共に転移されてきた人物を見て、彼女の黒い髪と、血のように赤黒い瞳から彼女が自分のいた八咫烏の一員であると言うことを思い出して
>>208
湊
「“自分の命を最優先に“………ね………敵か味方かわからないような奴を救っておいてよく言えますね。そのお人好しもいずれ自分を×すかもしれないのに。」
相変わらず悪態を吐き続ける。自分と違い真っ直ぐな目をしている桜空のことがどうしても気に入らず、嫌味も混じえながら言う。
そんなことより今視線の先にいる人物が湊にとって何よりも重要だった。
湊
「せん、ぱい………先輩!!!わぁ、先輩だ………私だけの氷の華、やっと見つけた……!ずっと探してたんですよ!」
氷華を認識した瞬間、大きく目を見開き輝かせる。
その瞬間その場にいた桜空のことも忘れてすぐさま立ち上がり氷華のもとへ駆け寄り両手で手を取る。
湊
「にしてもどうして車椅子なんか……!まさか」
まさか桜空がやったのかと言いたげな目で桜空を睨みつける。
桜空「ん?なんだお前ら知り合いか?八咫烏ってのはどこに行ってもつきまとって来るんだな・・・・・」
(二人がどうやら知り合い・・・・・いや、もしかしたらそれ以上の関係なのかと思えるほどのスキンシップを見せつけられた後に睨まれれば「おいおいなんだその目は・・・・・」と、面倒臭い勘違いをされているようだと察し)
>>209、210
【すみません!何度読み込んでも何故かエラーが表示されてしまい、昨日は返信できませんでした・・・・・】
>>210
氷華
「ええ、心配をかけたわね……私なら大丈夫よ。」
「私だけの」と言う言葉に少し首を傾げたくなるものの、特に抵抗をすること無く、そのまま湊の手を優しく握り返しては相手を労いつつ、自分は大丈夫だと応えて
>>211
湊
「他の奴らと一緒にされては困ります。私は先輩がどこにいても見つけられますから」
氷華と再会した喜びで表情は緩み、嬉々としながら話すがその瞳はどこか狂気すら感じるかもしれない。
>>212
湊
「先輩は必ず生きていると思っていましたよ!私の見ていないところで死ぬはずありませんから♪」
肌は白く透き通り、冷たく細い氷のような氷華の手を名残惜しく感じながらもそっと離して再び氷華に向き合う。
湊「さ、先輩……帰りましょう、八咫烏に。この場所は先輩には似合いません」
淡々と言い片手を氷華に向けて差し出す。先輩ならきっとこの手を取ってくれるだろうと信じながら。
桜空「・・・・・なんだ、連れ帰るのか?ならちゃんとお前が責任持てよ?」
(相手からすれば、組織の長・・・・・もとい、自分の大切な人を連れ戻しに来ただけなのかもしれないが、これから戦いが激化してゆくであろうという中で連れて変えるのなら、その後の責任はちゃんと持つように湊に告げる・・・・・)
>>212、213
>>213
>>214
氷華
「そうね、私達も在るべき場所へ帰りましょうか。」
湊の自分に対する執着に気付いていないようで、狂気を含み嬉々として話す彼女の言葉を聞いても、自分の力では立ち上がる事すら出来ないほど弱くなってしまった自分を見限ること無く付いてきてくれているのだと思っていて、桜空の方を少し見た後に湊に視線を戻すとその手を取って
>>214
湊
「当たり前じゃないですか。……というか、もっと泣き喚くのかと思っていたら案外あっさりなんですね。」
姉を連れて行くな、などと言い出すことを予想していたため桜空の態度に少し関心する。
>>all
湊
「それでは行きましょうか。あ、先輩の席は私が空けておいたので安心してくださいね」
無邪気に微笑むと氷華の車椅子の後ろに回り込み手押しハンドルを握る
桜空「ほざけ、この歳にもなって姉がどうのこうのなんてガキかってんだよ」
(特に執着はない、あのまま死なれては後味が悪いし、先生からの教えを守るために治療して面倒を見ていただけだ、今更元いた場所に帰るからといって引き止める理由もない・・・・・)
>>215、216
>>216
>>217
氷華
「ええ、そうね……私達も在るべき場所へ帰りましょう。」
互いに命を削り合って戦った桜空と死闘の中で彼の中の感情を知り、それを知ってから異能が弱体化して倒された事から、桜空も自分への姉弟の情があったのだと思っていたものの、彼の口からはさほど自分への興味も関心も無かったのだとわかる。
傷心する事は無かったものの、自分の心を傷付けてその痛みによって目の前の事象から目を逸らすと言うことを出来なくなっていた氷華の弟への考えは落胆となる。
自分は弟に力を貸して事態の終息をしようと言っていたものの、その落胆の大きさから止め、湊が車椅子を押すままに進んでいく。
その進む先は再び決別する道となるのか…
桜空「ちょっと待て」
(桜空は立ち去ろうとする二人を一瞬引き止めると、そのまま服のポケットから紙を取り出して「何かあったら真っ先にここに連絡してこい」と、連絡先を書いた紙を渡す・・・・・)
>>all様
【ごめんなさい、しばらく投稿出来なくなります。
湊の行動無視して進めちゃってください……】
【了解です】
222:翼を失った鴉◆3.:2022/08/30(火) 12:53 >>219
氷華
「……………。」
立ち上がることも出来ない自分の代わりに、桜空の渡す紙を、湊に受け取ってもらおうとしつつ、氷華自身は強い落胆を抱いたまま俯いて何も喋ること無く車椅子に座って
【投稿が出来なくなる事、了解しました。】
桜空「・・・・・言っておくが、これは最善の策だ、俺達はお前達と別々で対策した方が互いの為だろう・・・・・」
(今ここでファーストと八咫烏が関係ありとみなされて同時に襲撃されれば、対抗できなくなると見て別々で対策した方が最善の策だと答える・・・・・)
>>222
>>223
氷華
「………………。」
湊が押す車椅子に乗ったまま、桜空へ背を向けたまま、扉を潜って退室していく……その立ち去る際に一度も振り替えることが無かったため、その表情がどうなっているのか、何を考えていたのか、伺い知ることは出来ず……
桜空「・・・・・」
《なるべく俺達が接点を持つことは今は避けた方がいい・・・・・そのまま二つの組織が同時壊滅する可能性もある、もしそうなればこの先の戦いは確実に・・・・・》
(桜空には桜空なりの考えがあった、このままお互い深く介入していてはどっちの組織も全滅する可能性が高い、それは避けなければならない・・・・・
この想いが氷華に届くかどうかはわからないが、今は今、なるようになることに賭けるしかない・・・・・)
>>224
【決着】
桜空と別れた氷華は、氷華が消息不明となった後も氷華を慕い、生き延びていた三羽鴉達を始めとした八咫烏の残党をまとめ上げ、日本中の死刑囚を集め、世界を混沌に導こうとしていたルインの本部への奇襲を仕掛け、一掃する事に成功した
氷華
「足掻きはここまでにしましょうか…」
氷華は桜空と決別した事で再び正義のみを求める冷酷な心を取り戻し、自身の体に氷を纏わせ、それを異能によって動かすことで防御性能にも優れた義手義足として活用し、車椅子無しでも全盛期以上の戦闘力を発揮することが出来るようになっており、強力な空間操作能力を持つルインの両手を斬り飛ばし、コンクリートの床の上へ押し倒し、その喉元に氷剣を突き付ける事に成功した
ルイン
「フフフ…アハハハッ!
まさか君がボクを潰す事になるとはね……」
両手を斬り落とされ、床に押し倒され、喉元に刃を突き付けられているにも関わらず、割れた仮面の下でも冷たい笑顔を見せて不敵に微笑んでいる…
彼にとっては自分の生死すらもゲームの駒の一つでしか無いのか、その顔には恐怖や苦痛すら見えない
氷華
「……さようなら。」
《ドスッ》
氷華はそのまま氷剣を突き、ルインの首を貫き、絶命させるが、ルインのその顔は死して尚、不敵な笑みを浮かべており、転がる頭部は氷華が展開していた氷柱の間を通り、最後には頭も胴体も全てが氷華の力によって凍結され、ドライアイスの中に入れた薔薇を握り潰すように粉々に砕け散っては消滅する…
生まれついて悪徳と殺戮を求め続け、様々な勢力に干渉して混沌を生み出し続けて来た彼の最期は意外なまでにあっさりとしたものとなっていた…
氷華
「……これで……私の役割は終わり……
後は……残された者達に託して私は退場……ね……」
《ドサッ》
ルイン(司)との戦いによって氷華の腹部にも大穴が開けられており、ルインの消滅を見届けると、全身の緊張が解けた事でその致死による影響が蘇り、凍りついた地面に倒れ伏す…
死に逝く氷華の脳裏には亡き両親と幼い頃の無垢な弟との幸せな思い出が走馬灯として蘇り、その幸せな思い出を抱いたまま、微かに微笑みつつ死を迎える…
正義を求め、自分達と同じような悲惨な運命を辿るものが現れないように奔走した彼女は、最後まで自らの役割を全うし、戻らぬ幸せな思い出を抱いたまま終わりを迎える…
これから世界がどうなるのかはわからない…
だが、悪が無くなることは決して無いだろう…
しかし悪がいると言う事は、この姉弟のように、それに対抗しようとする者達が無くなる事もないと言うことだ
世界は絶えず光と影、善と悪、秩序と混沌の相反する両者が存在し続ける
悪のみを自らの存在理由とする鴉
悪を滅するために非道な正義を翳す鴉
悪を制するために茨の道を往く鴉
三羽の鴉はこれで終焉を迎えるが、これからの物語(未来)を作るのは今を生きる者達の手に委ねられた…
『The Three Ravens』
-完結-
>>227 完結か…
229:生徒会室の幽霊◆gI:2023/01/26(木) 05:36【スレ主様がもし宜しければ、こちら再開しませんか・・・・・?】
230:動き始める因縁◆gI:2023/02/25(土) 05:08上げ
231:動き始める因縁◆gI:2023/04/04(火) 00:02上げます
232:動き始める因縁◆gI:2023/05/03(水) 18:06 上げます
スレ主様へ
もし宜しければ、またこちらのなりきりをしたいです
お返事、お待ちしております
ここを、、シベリアの大地並みに、、真っ白に染める、、、、だから、、出す、
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