桜空「はぁっ・・・・・はぁっ・・・・・」
《くそっ・・・・・!どうにもできねぇ・・・・・っ・・・・・ここで・・・・・終わるのか・・・・・》
(よくある少年漫画のように、絶体絶命の状況に陥ったからといって覚醒するわけでもない、現実はそんなに甘くはない・・・・・
もしこのまま、氷華の攻撃を受けて〇ねるのならば、苦しみからも、葛藤からも、全てから解放されるのだろうか・・・・・
そんな考えが桜空の脳裏に過ぎる・・・・・)
>>15
氷華
「………そこかしら?」
《ドドドドドドドドドドドドッ》
氷華が眼下に広がる氷点下の中、白い冷気の霧の中に見え桜空のものと思われる人影を中心とした半径10m圏内へ、形成した無数の氷柱をまるで霰のように降り注がせ、そのまま彼の体を貫こうとする。
打開する唯一の方法である異能封じの弾丸も、近付くことさえ困難な今となっては何の意味も持たなくなってしまっているだろう……
このまま行けば、氷華の攻撃で殺害されるか、それとも周囲の極寒の冷気によって凍死するか……その二択のどちらかしか無い。