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帝国 門番兵B
「………!!!」
突き出された短剣が番兵の首を貫くと、手にしていた麻薬の入った麻袋と共に地面に崩れる。案の定、スパルタの強靭な戦士と比べると、数の多さが取り柄である帝国兵では回避することが出来ずに一瞬にして決着が着いたものの、それは新たなる戦いの始まりであり
帝国 門番兵A
「テメェ……!!」
多額の賄賂をせしめて自分達の今日の酒代にしようと考えていた中、予想外の出来事が起こったため、周囲の番兵達が驚きながらも次々と槍や剣を構え、先程検問をしていた番兵が剣を振り上げて問答無用で斬りかかろうとする。
(────異能が発動、速度が上がり······剣を振り上げた番兵の後ろへと回り込む。そしてその首根っこを掴もうとしつつ、高らかに言う。)
はは────お前らの騙る実力とは······この程度か?
(祖父直伝の簡易的ハメ技である。どの方向から攻撃しようとしても、人質にして肉壁である番兵にそれが当たる状況が一瞬にして作り出された。)