>>41
(────異能が発動、速度が上がり······剣を振り上げた番兵の後ろへと回り込む。そしてその首根っこを掴もうとしつつ、高らかに言う。)
はは────お前らの騙る実力とは······この程度か?
(祖父直伝の簡易的ハメ技である。どの方向から攻撃しようとしても、人質にして肉壁である番兵にそれが当たる状況が一瞬にして作り出された。)
帝国 門番兵C
「その間抜けごとやっちまえ!!」
帝国 門番兵A
「おい!嘘だろ!?やめろ!攻撃するな……がァッ!?」
《ドスッ》
帝国兵同士は互いに冷酷かつ残忍な性格をしているのか、槍を持った帝国兵は何の躊躇いもなく番兵Aもろとも相手の体を槍で貫こうとする。
勝利のために犠牲を払うのがスパルタ兵の精神であるのなら
帝国兵は私欲のために他を犠牲にする思考の持ち主ばかりなのだろう
あまりこの門番を相手に時間を稼がれてしまえば、ギルベルトの捜索のために哨戒に出ていた守衛達が増援に駆け付け、彼の祖国が滅ぼされた時と同じように物量で圧倒されてしまう事になるだろう……