>>43
アラネア
「ンフフ……」
《メキメキメキ…》
《ドスッ》
自分は情報収集に専念するから、その間、吸血鬼狩りの相手をして欲しいとの依頼を聞くと、裂けた口を開け、その中から一本の巨大な蜘蛛の脚を伸ばし、脚の先端を槍のように鋭く尖らせ、二匹の爵位無しの吸血鬼達が殺害した女の骸に突き刺すと、その体を持ち上げ、そのまま蜘蛛の脚ごと自分の口の中へと引き寄せて
《バキバキバキバキバキ…》
アラネア
「吸血鬼狩りの相手をする事は言われずともやりますとも、それが我々の召集された理由なのですからネ?
しかシ……貴方様も傍観を決め込めば夜王様の命令に反する事になり、惨めに粛清されてしまう事になるでしょウ……あの方々に実績や爵位など関係ないのですかラ……」
口元へ運んだ骸を、歯の全てが鋭い犬歯となった口を大きく開き、そのまま骸を血だけでなく肉や骨、衣服まで含めて音を立てて貪る
夜王は誰も信頼していない。吸血鬼とは自分の思い通りに動くのが当たり前であり、それに従わなければ屍鬼に変えて無理矢理操るなり、遠隔で自壊させるなりをして抹消するだけ。
情報収集に専念するのは構わないが、夜王の望む通りに動かなければ、無惨に粛清されてしまうぞと警告して