「んふふ…♪なんか余計な一言が聞こえたような気がしたけど、まぁいいや。……こっち、中に入って」
そう言って静かに笑うとうらぶれたアパートの扉の一つを開けてユスタスに手招きをする。
狭い部屋の中は前の家人が夜逃げでもしたのだろうか、汚れていたり古びてはいるもののほとんどの家具が一式残されていた。
「ちょっと汚れてるけど、ここにその子寝かして。異能を使う前に治療をするから」
パン、パン。と軽く薄汚れたソファを叩いてホコリを払うと、吸血鬼狩りを寝かすように指示する。
「それと、君も手伝ってよ?包帯を巻くぐらいできるでしょ?」
カバンの中から包帯を取り出し、ユスタスに投げ渡す。その他にもカバンから消毒液と薬、ゴムバンド、ピンセットに針と糸を机の上に手際よく並べる。
ピンセットや針をあらかじめ精製しておいたガスバーナーであぶり、熱消毒をし始める。
【シャルルへの質問や会話は今して大丈夫です!】
ユスタス「随分と手馴れているんだな・・・・・」
(正直、なんでこんなところに治療について手馴れている人物がいるのかはわからないものの、現状では数少ない頼れる存在だからか、横で包帯を巻きながら手伝う・・・・・
随分と手馴れている様子から、さりげなく会話を振りある程度相手のことをを聞き出そうとする・・・・・)
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