首の断面から隆起するように大きな血がいくつも滴り落ちる。
ボダ ボダッボダダダダダダ!
床に零れ落ちた血は大きな血溜まりを作ると表面が隆起しはじめ、いくつかの塊を作り、くっついたり分かれたりを繰り返して10個ほどの塊になった。
ゴボッ!ゴボゴボゴボ!!!
音を立てて泡だって形を変えはじめる。塊だった血が細く、長くなっていき、やがて大きな蜈蚣になった。大蜈蚣は形を得たとたんに我先にと死体の足に群がり、貪りはじめた
ブチブチ バキバキ
不快な音を響かせながら血の一滴、骨の一欠片も残さずあっという間に食い終わる。
一回り大くなった蜈蚣はゆっくりと彼の体をよじ登り、首の断面から血に戻って入っていく。ズブズブと音を立てて最後の一匹が戻ると、細い手が頭を抱え上げて首の断面に押しつける。
「ね?気持ち悪くて…すっごく醜いでしょぅ?」
自分で自分を嘲笑うようにへらりと笑って言う。……気管がずれているのか、くぐもったような、ヒューヒューと掠れた声が廃墟に響く。
「この首を縫ってしまうから…少し待っててね」
ユスタス「誰がどう思うかはともかくとして、別に俺はなんとも思わんがな・・・・・」
(正直、捕食風景が醜かろうとなんだろうと個人的には気にしない性分なのか、ユスタスは特になんとも思わないと返す・・・・・
敵対するかしないかで人物の善し悪しを見ているのかもしれない・・・・・)
>>95