>>60 雪宮様
奏
「ほんと!?良かったぁ……」
自分が中学生の頃、2年間所属していた部活(香道部)が人数の問題で廃部になってしまった苦い経験もあって、廃部にならないように色々と教員に掛け合ったり、授業と生徒会活動の合間に私生活の時間を削って教職員達と話したりしていた
いずれも殆どの生徒達は知らないし、知る術も無い、日の当たらない事であったものの、それが報われて感謝してもらえた事に心の底から達成感と充実感が込み上げて来て、思わず顔が緩んで
奏
「やっぱり誰かが喜んでくれるのが一番嬉しいな。
生徒会長って大変なことも多いけど、一人でも喜んでくれる人が居るからやめられないのよね。」
奏は普通の人よりも出来ることが多かったり、やれる事の多い立場に居る事が多かった事から、普通の人よりも遥かに多く自分だけでは出来ないことや、叶わないことだってそれこそ星の数ほど経験してきた
自分の無力さや力の及ばない現実を前に何度も苦悩したり葛藤して来たこともあったが、こうして報われる事もあるのだと知ることが出来て安堵していて
そういう優しいところが奏ちゃんが
生徒会長になれた要素だと思うなー
みんなを騙してる私が副会長でいいのか謎
(そう言いながら自分も「真面目で優しい品行方正な愛想のいい優等生」を
演じているから本当は品行方正でも愛想がいいわけでもない自分が
副生徒会長でいいのかと思い始めて
>>61 奏