>>331
好奇心というものほど強い本は存在しない。それは無限の知識を招き入れることができる。
「そうよ。動物であれ、人であれ、幽霊ですらもここにたどり着くの……心に迷いがあったり、助けを求めていたり……」
彼女は一息置く。
「この森は亜空間、要するに存在するし、存在しない空間なの。すべての世界線の中間地点……という言い方がしっくり来るかしら?」
女王は、幼女を引き寄せる。
「私の側へとおいで、静かに感じるわよ?」
女王は、特別な存在。
世界から切り離すことのできる人間である。静を操ることが可能であった。