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シーリン「さて、この人ですか……」
シーリンは空間魔法を使い、ゲスラーの前へユラと共に現れた。
ユラ「アンタのせいで商売道具の右腕がやられたよ……代償はその命で支払って貰うよ!」
そういい、ユラはゲスラーへ殴りかかる。
その体には、シーリンの補助魔法がかけられていた。鉛よりも鈍い攻撃を繰り出した。
シーリン「風は、私にも吹いてきたみたいね」
そういい、爆撃機の崩れ行く景色を、シーリンは見上げる。
シーリン「報われなかった人たちに神の祝福を……」
そういい、シーリンは空へと祈りを捧げる。
そうすれば、空から静かな清らかなる光が森へと降り注いだ。
ゲスラー「聞いた通りの馬鹿さ女の浅知恵だね。この防弾ガラスはいくら殴っても無駄だよ」
そういうとゲスラーは速度を上げ、急旋回をした。振り落そうということである。
森は光に包まれ回復する。だがそこに焼夷弾が打たれ、ところどころは焼け野原になっていた。まさにいたちごっこである。
その時、ゲスラー機に向かっていったエッカルトは数十機の戦闘機に襲われ、数機を撃墜するもののついにやられてしまった。
エッカルト「聞こえるか、そこの二人。すぐそこから立退くんだ。後始末は軍人に任せてくれ」
彼はユラたちに退去を命じてゲスラー機に黒い煙と火を吹く愛機を操縦して突撃していった