>>図書室
途端、キィンと耳を突き刺すような、劈く様な奇声が脳の奥に響いてバッと顔を上げる。普段の温厚な彼とはまるで別人かのような、苛立ちを曝け出した表情を浮かべ、大きく舌打ちを溢す。
「 っあ゛ー… ? 」
何一つ状況が掴めてないように、頭を書きながら、少しそう声を上げてまた欠伸を溢す、そして、地震を起こした正体を探すように椅子から立ち上がり、今すぐにでもまた寝そうなほど猫背のままずりずりと図書室を徘徊し始める。
>>43 アルストロメリア
「……え」
(椅子から立ち上がった音に驚き過ぎて一瞬狼の姿になりかける。さっきと全く違う相手の様子に目を丸くするも本のページをめくり平静を装うフリをする。)