『というかアヴァロンに干渉するためだけにこのガワを被ってきたというのに、こんなに有象無象が溢れているのでは意味が無い、捨てるとしようか、正直、窮屈で仕方がなかったんだ』
(彼と、彼女…いや、アヴァロン以外に興味がまるで無いらしく、他者には最初の言葉を投げかける以外、目線すらも向けず、『天川宙』のガワを被ったそれは、自らの首筋に片手を当て、相変わらず作り物めいた笑顔を浮かべていた)
『ふぅん、で?それが貴女の言いたい言葉なの?....いちいち面倒臭いね、制約なんか気にせず自由に生きれば良いのに。』
(少し猜疑的な顔で無花果をむしゃむしゃと頬張りながら、いつの間にか吟遊詩人の目の前で立っており、朗らかな笑顔で『やぁ!』と挨拶する)