(数十分後)
「……〜っ…はぁっ!」
(汗だくで飛び起きた)
「…はぅ…ふぅ…うぅ……」
呼吸を荒げ、不安のままに忙しなく周囲を見回して
「ここは、こうじゃないか?……なんか違うな……」
「おや、目覚めたかな?」
ペンを片手に、二人の男が紙とにらめっこをしている。
魔王が、目覚めたレイチェルに気がつき、近寄る。
>>145
軽々というかのように、崖を登る。少し手を滑らせれば、間違いなく真っ逆さまである。
だが、それを気にする様子もなく、ユラは登る。
「ふぅ……
下は絶対見ちゃダメだよ、まあ、もう登りきるけどね……
寒くなくなってきたわね、もうすぐなんじゃないかしら?」
と、明るい声で話をかける。