>>144
「ここは、こうじゃないか?……なんか違うな……」
「おや、目覚めたかな?」
ペンを片手に、二人の男が紙とにらめっこをしている。
魔王が、目覚めたレイチェルに気がつき、近寄る。
>>145
軽々というかのように、崖を登る。少し手を滑らせれば、間違いなく真っ逆さまである。
だが、それを気にする様子もなく、ユラは登る。
「ふぅ……
下は絶対見ちゃダメだよ、まあ、もう登りきるけどね……
寒くなくなってきたわね、もうすぐなんじゃないかしら?」
と、明るい声で話をかける。
ひっ
〈バタドンっ〉
(短い悲鳴が聞こえ、まだ目が眩しい小娘は寝ていたものから転げ落ちる…)
「っつぅ…いたぁぃ…」
「…あぁ、揺れには慣れないが高さなら大丈夫だよ…それよりも」
(…どうなっているんだ)
高所から見た、魔の森の姿は 早速自分が知っている形から大きく外れてしまっていた…
各所で生物が生息域を超えて争い、寒暖のバランスが崩れて植物が気持ち悪い事に、
…奥地に見えた滝の流れる峡谷に関しては…酷いも何もただの縦穴の様になっている
「…酷いな…」