「 あのっ、……、あっ、……、うぁ 」
( 首をふるふると振り、そっと庭に出て。人の多さに思わずしり込みしそうになるけど頑張って声をかけようと努力するがやはりおもった言葉は声にならず、そんな自分に嫌悪するようにぎゅっと唇をかみしめ )
「気弱で可愛いね」
「…………」
(わしはあんま反応せんほうがええかなぁ、これもいつきの成長のためやし…うーん大丈夫やろか)
「 あらあら、可愛い女の子ね お姉さんと一緒にご本読まないかしら? 」
( 柔らかな笑顔で少しずつ少女に身を寄せていけば 昔ながらのお伽噺の絵本を見せて )