『………………』
(そんな嘆きを聞いても、日喰は動かない、この状態の巫女を絶対にどこかへ行かせはしないように)
「─いつき!!!」
(主の声が響く、いつものゆるりとした声とは違う、凛とはっきりした声で、巫女の名前を呼ぶ)
「 っ!……、……姉、様は、…死んで…ない、………だって、だって、迎えに、…… 」
( 名前を呼ばれてはっとしたように立ち止まり、混乱したように頭を抱える。だって姉様が迎えにきてくれた、夢で、今そこにいるのに、なんでなんでなんでなんで )
「 お願いだからっ、………姉様に、…会いたいの… 」
( そういうと、そっと何もない場所に腕を伸ばす、 )