ふざけるな、狂信者。
俺は救済の道しるべを説いているだけだ。
それに、そういう趣味じゃない。
女の泣き顔に興奮を見出だすとは愚かな奴等だ。
(ローブを引っ張られてもなお、表情を変えない。ローブの下はいたって普通)
ふざけてねぇよ、狂信者。
( ローブをパッと離す。冷めた。
多分、コイツに何を言っても通じないのがオチだ。悪ガキが悪いことした場合、罰を与えればいうことを聞く。けれど、コイツらは悪ガキより聞き分けが悪い。死後世界をマジで信じてしまっているのだから。 )
ところで思ったんだけど、きみたちやけにおとなしいな。オレがどん っっなに、理不尽しても、きみたちは抵抗してこない。
『 ぁぇ 』
( 破けたローブを拾い上げ、レッサーパンダちゃんにボフッ と被せ。この子もずっと裸でいた。泣いてしまうぐらい嫌なはずなのに。自分でローブを拾えばいいのに。理不尽が死後の救済だと、約束であると、信じているからだ。
どうして?
たぶん、虐げられてきたからだろう。あまりに多くの理不尽を受けて、その理不尽を利益と捉えることでしか、心が持たなかったんだろう。
で、今のこの人たちの頭のおかしさは、その盲信による後遺症だろう。だから、この人たちに何を言っても無駄なんだ。 )
オレ、ハリジャのところに戻るけど、きみたち、襲ってこないよね?