>>72
振り下ろされる炎刃、刀身に圧縮された炎はさながら恒星の如く赫灼と輝き。
――渾身の斬撃。
相手の放った魔力、二つに裂かれ、教会の壁、二つの破壊。
ゆっくりと相手に視線を向ければ一言。
「……そんなもんか?」
あらあら、困りますわね…大鼠が何匹も。
駆除しなくては。
(四面楚歌。周りを見渡せば敵だらけ。
すなわち、救世の妨害。)
わたくしはあまり殺傷能力に長けていませんが…
鼠の一匹や、二匹、どうとでもなりますわ。
ね、そうでしょう?
(すっ、と指の先で宙をなぞると、魔力の結晶がずらりと浮かぶ。
何本も連なったそれが、ミック目掛けて放たれた。)