>>23
「あがっ!?...はぁ...はぁ...」
口から血を吐き出し、服や草原の草が染み渡る。
だが、彼の目はまだ光っている。
まだ諦めない瞳が輝いていた。
「ま..だ...だ。俺はぁ...はぁ..はぁ...まだ、負けたく...ねぇ!」
吐き出した血を額にソビエトのマークを書いた。
そして、そのマークが赤く光ってまた変身する。
...黒くて赤い目、そして狼と針鼠が合わさった化け物になった。
>>25-26
「ちっ、なんてしぶとい奴」
落下の勢いを乗せた一撃は急所に命中せずとも相手を戦闘不能にするだけの威力がある、そう彼女は思考した、けれど現実は……。
「――っ、 変質!?」
相手の突然の変化に驚き飛び退こうとするも相手の方が僅かに速い、魔獣の顎が迫るがしかし。
「ファントムクラスタ!」
それでも幻影の群れを捕らえることは能わず、先程まで確かに実体を持っていたはずの虚虚実実の体を魔獣の牙がすり抜ける。
その様子を“四人目”の虚虚実実はナイフを構えながら見やる。
「がぁぁぁぁ!!!」
すり抜けた瞬間に空中にジャンプして毛を針鼠に変え、地面から襲い
本人の怪物は空から口に極太レーザーを発射する。