「……」
(列車に揺られる座席に足を組みながら座るその人。ひたすら手帳に何かを書き記す。時折辺りを見渡し、景色を覗き、筆を走らせる。それの繰り返しである。
斜向いの席では、紺の服を着た者、小さな体の少女がなにかしらやり取りをしている。)
「……」
(そして耳に手を当て、それを話す。)
「Code:Stroll ネーム アドニスより ブロックイレギュラー
辺りの景色は夜の世界。
大地を走り抜ける機関装置に潜入した。恐らく「列車」と呼ばれる乗り物であるだろう。一頻り内部を見たが、「寝台列車」であると推察できる。
現在その内部で確認できた生命体は2体。男性と思われる人物、女性と思われる人物、それぞれ一人ずつ。
だが本当にそうであるかの断定ができない為、チャンスを見計らって接触しようと思う。
探索はこれから始める計画である。
ブロックエンド__ 」
(そう言い終わり、手帳を閉じた。)
名前:アドニス
性別:不定
年齢:不定
身長:170cm
Code:Stroll
この世界に降り立ったばかりの謎の生命体。人型ではある。
核となる本体は別にあり、アドニスはその分身に過ぎない。
新たなる世界を作るために、その探索に赴いてきたようである。人間としての感情はそれなりにあるようだ。
黒いローブを身にまとい、顔もそれで隠している。
手帳には、自分が何を見たのか、何をしたのか、何を受けたのかを細かく書いているが、細かすぎてたまに何を書いたのかが読めないときがあるらしい。
(こんな感じでよろしいでしょうか……?
参加いたします……!)
この車両は禁煙ですが喫煙スペースでしたらあちらに。
(喫煙スペースの方向を指し示し「揺れますので移動の際は足元にお気をつけください」と付け加え)
>>10
(ご乗車ありがとうございます。はい、設定はそれで大丈夫です、主のも未完成のようなものですし)
……そうさせてもらおう
(くわえた煙草を指の間に挟んだ。一言告げたあとに、席を立つ。あの人が好きだった煙草だ。噎せないように傍で肺を満たした香り。けれども、今はなくただ追い求めているだけの香り。)
(ふと、斜め向かいにローブの人影が見えた。)
……俺の他に客が?
(少女は眉間にシワを寄せる。その双眸、否、左目は謎の人物を見つめ。)
(よろです!最高ですね!)