愛知の最低賃金:10月から1027円に
――過去最高の41円引き上げ――
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■「足りない」との異議申し立ても
7月31日の愛知県の最低賃金審議会の会場の真ん中には、
私たちも集めた最賃大幅引き上げを求める署名が
ドンと置いてあった。
私たちが出した意見書も、
事務局が委員に写しを配って、
その趣を一つ一つ述べ伝えた。
連合愛知労働条件局長(基幹労連出身)の
大脇匡人(まさと)労働者代表委員は、
「出ている意見書にも最賃1500円との声が有った。
今 986円なのを すぐ1500円というのは難しいが、
中期的目標としては理解する。
中央最賃審議会が今年の引き上げ目安とした41円では
足りない。
物価高騰の実態を見極めつつ判断を」と訴えた。
愛知県経営者協会会員サービス部長の
梶原弘司使用者代表委員は、
「最賃引き上げの必要性は理解している。
企業の支払い能力などを勘案しつつ、
生産性向上を前提として議論を深めたい」と応えた。
そして8月2日に愛知の最賃審議会の専門部会は
最低賃金を41円引き上げて1027円と することで合意した。
中央最賃審議会が目安として示していた
過去最高の引き上げ額だ。
次いで8月4日の愛知の最低賃金審議会の本審は、
最低賃金を41円引き上げて1027円と するよう
愛知労働局長に正式に答申した。
時給1027円という新しい最低賃金は
今年の10月1日から愛知県全域で用いるという。
大脇労働者代表委員は、
「物価高騰に歯止めが掛からない中で、
明日の生活が どうなるかという労働者が居る。
要求した額には結果として至らなかったが、
最低賃金の過去最大の引き上げを
速やかに実現することが出来た」と語った。
片や愛労連の竹内創(はじめ)事務局長は、
「審議会に非正規労働者が一人も居ない。
私たちは非正規労働者を委員に推薦したが選ばれず、
意見陳述も出来なかった。
人間らしく暮らすには41円の引き上げでは足りない。
最賃1500円への引き上げを求める」とした。
最低賃金引き上げに努めた全ての方々に敬意を表し、
これからも、
最低賃金大幅引き上げの闘いに私たちも力を尽くそう!
愛知の最賃:時給1027円に最終決定
――更なる引き上げ求める異議受け審議――
https://imadegawa.exblog.jp/33353426/
■中賃の目安上回る動き広がる中で
愛知の最賃審議会は、
中央最賃審議会の示した目安通り
最低賃金を41円引き上げ時給1027円とするべきだと
8月4日に答申した。
47の団体や個人が これに異議を申し出た。
今年は半分以上の都道府県で、
中央最賃審議会の示した目安を上回る
最賃引き上げが有った。
だが愛知県の最賃審議会が出した答申は
中央最賃審議会の出した目安 そのままだ。
この1年の物価高騰は著しい。
総務省が8月18日に示した
2023年7月分の消費者物価指数によると、
天候による変動の激しい生鮮食品と
政府の補助金による押し下げが大きいエネルギーを除く
総合指数は前年同月比で4.3%上がっている。
愛知県の、
最低賃金986円からの41円の引き上げでは
引き上げ率は およそ4.16%であり、
これに届いていない。