☆☆探偵チームKZ・G事件ノート part1☆☆

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240:葵子:2016/01/15(金) 17:35


砂原の出し方真剣に悩んでくれてありがと。
でも出すの難しいようだったら居なくても全然構わないんで!
出してストーリーが複雑になると書きづらいしね汗

椿がいうように、外国を舞台にすると価値観の差が
小説に浮き彫りになりそうだよね、、、、
私も日本を舞台にするので賛成かな〜


*椿*
春からの新入生の入試の都合で休みだよ〜
在校生は学校に来てはアカンという事です。

でわ小説更新。


初回・>>98 前回・>>223

+青い海原は知っている+

近寄ってきた二つの顔を見比べ、彩は呆然とした。
それもそのはず、並んだ二つの顔はそっくりだったからだ。

二つの顔は笑う。

「俺ら双子です!」

赤と黒の水着の、後から来た方、そしてボールをぶつけた方が頭を下げた。

「さっきはごめん!」

水色と白の水着の口が達者な方は納得したように頷いた。

「ああ、城壊されたのはお兄さんだったんだね。」

翼は怒ってるかな。
と思いちらりと翼を盗み見るとなんだか悲しそうな表情をしていた。
何故だろう...。

そんな疑問を、真剣な声が吹っ飛ばした。

「そういえばkzって探偵チームなんだよね?」

声の主は、水色と白の水着の男の子だった。

「俺らの依頼、受けてくれない?」

先ほどの軽薄そうな、それでいて落ち着いた雰囲気は影も形も無い。
目には暗い影が落ち、表情を読み取る事は叶わないが、
軽い気持ちで受けてはならない依頼だと声の調子だけで伝わってくる。

「...もちろん、受けるよ。」

その真剣さに応えるように、静かに、それでいて鋭く翼が言った。

空気が変わったのを彩は肌で感じた。
ゆるく吹いた潮風さえも妙に冷たい。

そんな空気を破るように、赤と黒の水着のほうがにこやかに言った。

「じゃあ共犯だね。取り敢えず名前教えてよ。
俺は信乃(しの)。こいつは毛野(けの)ね。」

どうやら、赤と黒の水着の子は信乃、水色と白の毛野というらしい。

「私は彩、こっちが翼。
信乃と毛野なんて素敵ね。腕に痣でもあるのかな。」

彩の言葉に、毛野がピクっと反応した。

「違うけど、苗字が里見なんだ。面白いでしょ?」

信乃も自慢げに繰り返した。

「痣はないけど苗字は里見で、お父さんは大輔っていうんだぜ!」

翼はぽかんとして成り行きを見ている。
彩は説明した。

「江戸時代に滝沢馬琴が書いた、南総里見八犬伝っていう本が
信乃クンと毛野クンの名前の由来になってるの。長編だけど面白いよ。」

「南総里見八犬伝と滝沢馬琴は知ってるよ。
でも内容までは知らなかった。」

翼が感心したように頷く。
信乃が嬉しそうに言った。

「彩、よく知ってるよね。
学校では変な名前って馬鹿にされるから嬉しい!」

名前の由来を知っていた事が余程嬉しかったようだ、
さっきと比べ人懐こくなっている。

翼はそんな様子を微笑ましそうに見ていたが、
やがて毛野に疑問を投げ掛けた。

「それで、依頼って?」

______________________
双子の名前決めるのにめちゃ苦労しました。
....なぜこうなった....

でわでわ!


葵子:2016/02/05(金) 18:45 [返信]


ユカさん、すごい荒らしてるね。汗
まあ、無視かな??w

*威月*

いきなり呼びタメでゴメンねm(_ _)m
葵子です、よろしくね〜


あの、リレー小説ダブってない??
私とゆもんが書いたやつと、白猫が書いたやつと。
どーする?どっち続ける??

でわ、小説更新。

初回・>>98 前回・ +青い海原は知っている+


翼はそんな様子を微笑ましそうに見ていたが、
やがて毛野に疑問を投げ掛けた。

「それで、依頼って?」

毛野は急に真剣そうな表情に変わる。

「信乃を、祖母の家まで送ってほしいんだ。」

そしてちらり、と海辺で寛ぐお婆さんと女の人を見やる。

「あの人達に、気付かれずに。」

あの二人の保護者だろうか。
そんな想像を巡らせている間に、翼は毛野と話を進め始めていた。

「おばあちゃんの家までどれくらい掛かるの?」

「電車乗り継いでいっても、駅まで歩く時間を合計すると片道で小一時間は掛かる。」

翼はぱちぱちと目を瞬かせた。

「とんぼ返りしたって2時間掛かる。その間バレないようにって、無理じゃね?」

今は四時なので帰ると六時になる。
二時間経ったら日も傾く。気温も下がり海で遊ぶには向かない時間になる。
そんな時間まで子を放る親には見えなかった。

毛野は首筋を掻いた。

「やっぱ無理か。じゃあバレてもいいから、せめてばあちゃんちまで送ってやってくれない?」

彩は眉をひそめた。

「帰りはどうするの?」

信乃は元気いっぱいで手を挙げる。

「おれ、一人でも帰れるよ!」

瞬間、毛野が信乃をきっと睨みつけた。
続いて、申し訳なさそうに彩と翼を見やる。

「危ないから...申し訳ないんだけど帰りもここに送ってほしい。」

確かに、そんな遅い時間に小学生がひとりは危ないかもしれない。
しかも知らない場所だし。

そう納得した彩の横で、信乃がおおきな声を出した。

「それっておれの耳が聞こえなくなったから?」

彩が驚いて信乃の顔を見る。
翼は知っていたのか特に表情を動かさなかった。

そう意識してみると、
信乃の右耳には小さな補聴器が付いている。

毛野の顔がすっと青ざめる。
慌てて、弁明するように言った。

「そういう事じゃねえよ。
二時間かかったら遅くなっちゃうから頼んでんだろ。」

信乃はぎゅっと眉を寄せた。

「うそつき。前だったらこの程度ならできるって、
言ってくれただろ。」

ざくり。

そんな音が聞こえてきそうだ。
毛野は傷つき、泣きそうな顔をしながら信乃に叫んだ。

「そんなん、しょうがねえよ!実際、前と今じゃあ違うんだから!」

毛野の表情を見て、信乃も傷ついた顔をする。

「おれはなんにも変わってない!変わったのは...変わったのは毛野がおれを見る目だけだよ!!」

信乃はそう怒鳴り散らすと、ばっと駆け出した。
彩がちらっと翼に目配せをし、信乃を追いかけ走っていった。

_____________

二人の姿が小さくなり、人混みの向こうに消えると、
毛野は砂浜にへたり込んだ。

そしてぎゅっと膝を抱え、座る。

翼は何も言わず、毛野の隣に腰を降ろした。

そのまま、どれくらい経っただろか。
波音に紛れそうな細い声で、毛野がぽつり、呟いた。

「...小2の頃さ、おれたちの家荒れてたんだ。」

毛野はぎゅっと、膝の中に顔を埋めた。

「その時信乃は耳が聞こえにくいって言い出した。
でも、ママもパパもイライラしてたし、
それぐらいがまんしろっておれ言ったんだ。」

毛野の声が不意に高くなり、震えた。

「そしたらっ...」


_____________

以上!じゃあね〜


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