>>23
腹を満たした竜は、満足げにその場で翼を掻いていた
が、異質な匂いが竜の元に漂って来る…
その匂いの主がどのような存在か竜は知らないが
満足感に刺した異質な気配は、竜の機嫌を損ねた
『ギラ』
とある、下級の魔法の名を呟くと竜の周囲に火の波が起こり
この不快な匂いの主を追って、火の波は進み始めた
竜は、匂いの主を焼き尽くしたか見届ける為
再び地に影を落とし、火の波を追って行った
(突如襲い来る炎を見るや、素早く戦闘態勢になる。)
「やはりあの竜、私にとって『害』だったッ!!!
対処しなくては……『キラークイーン』ッ!!!」
そう言うと、彼の傍に現れたのは、
俗にいう『スタンド』と呼ばれている、
精神エネルギーの具現化した姿だったッ!!!
その腹部に隠れている猫の様な植物、『猫草』が、
キラークイーンの腹部のハッチを開くや、
[シャーーッ!!!]と威嚇する声を上げる。
すると、炎が彼の目の前で全てそれて行ったッ!!!
「あの竜についてはまだほぼ謎だな……。
少なくとも、イメージ通り炎は使えるのか……。」
炎が周囲を通り過ぎる中、冷静に分析をする。
恐らく、もう少し様子見する必要がある。
彼は、心の中でそう思いながら、立ち止まった。
>>ブラックドラゴン