がごっ・・・・・!
魔咲美「がっ・・・・・!?」
(本気ではないとは思うものの、やはり鬼の力、全身を鉄の板に叩きつけられたような凄まじい激痛が走る・・・・・
鬼がちょっと力を出しただけで、人間なんて脆いものだ、しかもそれが複数人で初代巫女を相手にしようとしている辺り、お遊びなんかではなく本気であるということが改めて伺える・・・・・)
>>135
大人萃香
「このままお前を叩き潰してもいいが……奴が来るまでは喋る程度には生かしておかないと人質としての価値も囮としての価値も無いからな、これで勘弁してやるよ。」
大人萃香は魔咲美を拘束した鎖を手元へ引き寄せ、魔咲美もろとも自分の傍へ寄せ、そのまま担ぎ上げると自分達の決戦の場となる妖怪の山へ向かって歩いて行く。
【→妖怪の山 鬼の屋敷】
妖怪の山では百を下らない強大な力を持った鬼が各々の好きなことをし、時には天狗や河童と言う他の山に住む者にも暴力を振るいながら、浴びるように酒を飲んで暮らしている。
そんな鬼達のリーダーであり、最強の種族の一つである鬼の中でも更に飛び抜けた力を持った四鬼が集結した屋敷へと到着する。
当時の妖怪の山といえば、鬼が支配しており、人間ではそこに近付く事すら出来ないほど、多数の危険で凶暴な妖怪が群れを成して暮らしているため、妖怪の山の中を目撃できたのは魔咲美が始めてだろう。
勇儀
「ソイツが巫女の知り合いか?」
大人萃香
「ああ、そうだ。手を出すなよ?」
胸元が大きく開いた着物を着て、大きな赤い杯を手にした一本角の鬼、星熊勇儀が屋敷の前の地面に座って酒を飲んでいたところ、帰って来た萃香が魔咲美を抱えているのを見て声をかけている。