静かな深海に私は一人。
誰も、見つけてくれない。
そのことが悲しくて―
―少し、嬉しかった。
私の居場所はどこ?
私は自分に問いかける。
けれど、答えは見つからない。
「…つまらないな、こんな人生。」
涙でぼやけた視界に歪な石が映る。
私はその石を乱暴に掴んで目の前の湖に投げた。
悲しくて、私は膝を抱えた。
瞬間、低い声が聞こえた
「痛っ。」
その声はどこか間延びしていて、可笑しくて
私は謝るよりも先に、笑った。