夜。 ガタンゴトンと電車に揺られ、俺はある町についた。 空は青黒く染まり、ちらほらと輝く星が見える。 そして、その星よりも遥かに大きく、現実味のある人工の光が俺の視界を埋めつくしていた。 ふと、空を見上げる。 そして、ある異変に気付く。 ある部分だけあまりにも黒い。 すでに黒い空の中より、一層黒いその部分は生き物のようだった。 黒い。まさに漆黒。 目を凝らし、何とか姿を見ようとする。 それは______