第1話『友達と幼馴染み』
「なっちー!」
「おう、青空!」
元気よく走ってくるのは今年仲良くなった子の石山青空。『青空』と書いて『そら』ちゃん。
「ねねねね!何部入るん?」
「・・・んー、分かんない。」
「そかー!」
バレーかな?
文化部もいいな。
中橋那波、通称『なっち』
童顔のショートカットで身長やや低め
自分のことは『なっち』って呼ぶ。
・・・回りから見たら不細工だと思う。
「そーいえば、なっちは好きな人おらんの?」
「さぁ?青空は?」
「青空の?!・・・藤咲。」
「ふっ、藤咲って、翼?!」
「そ!なっちは?」
「・・・陸斗」
「陸斗って、木原?」
「・・・そう」
陸斗は幼馴染みでずっと好きだった。
幼稚園入る前から。
「へぇー」
青空はなぜだか嬉しそうだった。