文才あると思います!
続き気になります!
頑張ってください!
>>3:文才があるだなんてとんでもないです。
お読み頂き有難うございます。多分飽きます。
更新…頑張ります……。
✄--------------- キ リ ト リ ---------------✄
家に帰って二階へ上がりベッドに倒れる。
横のミニテーブルに飾ってある写真立てに手を伸ばす。
幼い頃の幼馴染みと私が満面の笑みで写っている写真だった。
「声……出るわけないじゃん」
自分の行動を振り返り罪悪感を感じつつも言い訳を口に出してしまう。
脳裏に幼い頃の彼と電車内での彼の顔が交互によぎる。
消したい記憶を好きに消せないのは不便だ。
「私だってあんな目をさせたかったわけじゃないよ……」
枕に顔をうずめ、涙を抑えて気分を落ち着かせようとするが
抑えれば抑えるほど涙は止まらなくて堰を切ったように出てきた。
馬鹿みたいに泣き喚いてどれくらい経っただろう。
軽いノック音が現実に戻す。
ドアが開く気配がしたのでクッションで泣き腫らした顔を隠した。
「千代、ほら幼馴染みのあの透くんから電話」
最も今は聞きたくない人物の名前が母の口から出た。
母は電話の子機を私に突き出し口を尖らせ、不機嫌という単語が
ぴったりな表情をしていた。
泣いていて時間に気づかなかったが締めきったカーテンのせいか
部屋は薄暗く、光は開けっ放しのドアから漏れる廊下の電気だけだった。
母の口が開きかけるその瞬間に電話に対しての答えを挟み込む。
「……お母さんが答えてよ」
「もうーあんた小さい頃から透くんと
気まずくなったらお母さん頼るのなんとかしなさいよー」
母はきっと、何があったか分かっているんだろう。
何も聞かず、触らず、掘らず。私が泣いている時は
いつもそっとしてくれていた。
だから私はそれに甘えてしまうのだと思う。
「……ごめんね透くん。千代今勉強中だから
後でかけるよう伝えておくわー」
バタン、と閉まったドアの奥から聞こえる母の話し声。
私の嘘が下手くそなのはきっと母譲りだ。
そういう事にしておかないと、自分が悪者みたいで嫌だ。
透は優しいから許してくれるよ、そう心に囁く悪魔がいる。
「さっきの声、全部聞こえたんだろうな」
すぅっと大きく息を吸い、息を吐く。
息を吸い込むと共に睡魔も吸い込んでしまったようで
私はいつの間にかまた眠っていた。