〜第一話〜
「おはよう!」
「宿題見せて〜」
「昨日のギャグ100連発見た?」
うん、見たよ。
すっごいすっごい…………!
笑えなかったわ。
中学校生活が始まって早2週間。
あんなことやこんなことがあり、私の頭の中は混乱状態。
「よぉ、松野今いいか?」
教室のドアの前に立つ、すらりと高い背の女。
「あ、柳澤先輩だ!」
「今日もかっこいい〜」
「ね、話しかけられてるあれ、例の不良でしょ?」
聞こえてるよ。
「聞こえてるか?
松野れ〜ん〜k」
「聞こえてるから黙れ!」
くっそ。うるせえよ。
私は目立ちたくないって言ったのに。
ことの始まりは、丁度入学式の日。