「あれ、尾崎さん居たんだー?」
「全然気が付かなかったよ〜」
「だって暗いし無口だし存在してるかすら分からないじゃん」
女生徒たちはクスクス笑いながらそんな台詞を放った。
「こーら、そんな言い方ないでしょ?はすみだって気にしてるんだから!
ねえ、はす……み…………?」
私は震える手を握り締めて、廊下に逃げた。
なんで、なんで!?
私の気にしてること、なんでそんな風に笑うの?意味が分からない!
ゆきなちゃんは庇ってくれた。でも、でも……。あいつらにゆきなちゃんを取られたらどうしよう…。
絶対に、絶対に許せない……。
私の辛さを味わわせてやるんだ…。