次の日。
「あぁ…。来ちゃった、ついに朝が…。」
目覚まし時計の音に少し苛立ちを覚えながら『まだもしかしたら……』という絶対ありえない希望を持って
カーテンの下から、外を見る。
「…明るい、やっぱり…あぁ。」
そりゃそうだよね、覗かなくたってわかる。明るいもん、カーテンの下が……。
「花栞ー、起きてるー?」
下から母が私を呼ぶ声が聞こえた。
「今行くー!」
憂鬱な気持ちでベッドから立ち上がり、うーんと背伸びをした。
「よしっ!気にしない!」
笑顔を作ってカーテンを開け、下に降りた。