*怪しげな生徒発見⁉白山中学校入学式!
今日も地球は平和なようで、僕は入学式に出る支度をしていた。新品の学ランに袖を通し、心地よい気分に包まれていた。メガネもバッチリ指紋無し!完璧だ。
「…やっぱりメガネ俺には似合わねーな。」
鏡の自分に向かって呟く。本当に似合っていない。何がおかしいというわけでもないのだが、普通に似合っていないのは今日初めてメガネをかけたからなのだろうか。メガネはさておき、階段を下り玄関へ向かう。これもまた新品の靴。そんなピカピカでキラキラの靴を履いて台所にいるであろう母さんに言う。
「んじゃあ、母さん行ってくるから。また後で!」
「んー?行ってらっしゃい。また学校でね〜。」
母さんとは顔…目すら合わせることなく玄関を開けて外に出る。
「うっ…わあっ!」
ドスン!…は言いすぎただろうか。玄関前にいた女の子がいきなり開いたドアに驚いたのか尻餅をつく。
「卯咲?」
「あーもー!いきなり家に来て驚かせようと思ったのに!なんで私が驚かされてるのー!」
女の子は、どうやらお隣の家の卯咲 紅茶[うざき べにさ]だったようだ。卯咲は、立ち上がり制服のスカートをパンパンと払った。俺は卯咲に聞いた。
「卯咲、俺になんか用?」
「あー!みー君今日メガネなの⁉わー、青なんだ!the男の子って感じ!いつから?」
…会話になっていない。
「…今日から。っていうか何の用?」
「みー君、みー君!ちゃんとハンカチ持った?ティッシュは?もしものときのための絆創膏はー⁉」
…質問にに答えて欲しい。
「ハンカチ、ティッシュはもちろん持ってる。絆創膏は必要ない。何か用?」
「あー、そうだったそうだった!今日は初めて中学校に入る日じゃん、だからみー君と一緒に行きたかったの!」
…やっと!
「そーだったのか。早く言え。じゃあ、ほら行くぞー。」
「…!うん!」
今まで通りの騒がしさの卯咲とみー君こと俺は白山中学校へ向かった。