第1話 スマイルタウンに引っ越してきたよ!!!!!
らら「ここが、スマイルタウンかぁ〜」
とある小さな町、スマイルタウン。
そのスマイルタウンを見ている1人の少女。今時の小学5年生くらいの女子だろうか。
おそらく、今日からこのスマイルタウンに引っ越して、独り暮らしをする者だろう。
名前は、春風 らら。いつも明るく元気だが、“ただのバカ”だ。…これから先のららの行動を見ていれば、なんとなく分かると思う。
らら「えーっと、地図によると……こっちの方に私の家があるんだっけ??」
と、独り言をぶつぶつ言いながら、人通りのある駅前で地図を見つめながら立っている。
その地図には、スマイルタウンの三丁目に、ららの家があるらしく、「ららの家」と書いてあった。
らら「えーっと………こっちの方に家があるのね、よしよし!!!」
なにが「よしよし」なのだろうか。
ららは、とりあえず適当に地図を見てから、やたらめったらに自分の家を探し出した。
そして、しばらくするとららは三丁目にたどり着いていた。
その三丁目の道は、明るくてカラフルな色を存分に使っている道だった。
そんな道を歩いていると、ららの家だと思われる、可愛いげのある家がご立派に建てられていた。
らら「かわいい!!!!!なにこの家!!!激カワなんですけどー!!!」
どうやらこの家が気に入ったらしく、1人でぎゃーぎゃーとうるさく騒いでいるらら。周りの人の視線をまったく気にしていないようだ。
ららは、そのまま家の扉を開けて、家の中へと入っていく。ちなみに、家前には“ららの家”と書かれている看板があった。
らら「おぉー……おぉ??」
家の中も、外見通り可愛げのあるラブリーな内装だった。…ららには少し、もったいない気もする。
なんせ、ららはめんどくさがり屋で女子力の欠片もない奴なので、こんな女子力の高い家には向いていないと、誰もが思いそうなのだが…………。
まぁ、ここはららの家だし、ららが良いならいいだろう。
らら「すっごーーーい!!!この家、超気に入ったよ!!!!!今日からここで生活すると思うと幸せだよ!!!このベッドもふっかふか〜♪♪」
と、さっきのようにまた1人で騒ぎたて、ふかふかのピンク色のベッドの上で、ぴょんぴょんと跳ねている。
………このベッドは新品みたいだが…このように、家の主(らら)乱暴に扱っているので、壊れなければいいのだが。