夢部〜Dream Club〜

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4:缶詰 (;`・ω・)つdice3:2016/09/25(日) 00:52

 外に出よう――と言ったものの、この格好はまずい。
 着心地の良いダボっとした灰色のトレーナーだ。
 適当に服がないか見回してみると、壁にハンガーで学ランがかけてある。
 現実世界の俺は、中学校からYシャツだから、学ランを着たことがない。
 何かの小説で読んだが、確か卒業する際に意中の女性に第二ボタンをあげるだとか。

「さーて、どうすっかな」
 学ランに着替え、どこに行こうか考えていた時だった。

 ――カッカッ

 軽くドアをノックする音が数回。
 ここの家の持ち主だろうか。
 ドアを開けると、キイィと軋む音がする。
「……はい……」
 そしてドアの向こう――そこには一人の少年がいた。

「よっ!大丈夫か?」
 栗色のくせっ毛の髪。
 童顔……というよりかは、女顔と言ったほうが近いだろうか。
「……どちら様?」

 俺は見たこともないその少年に、戸惑っていた。


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