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2:空ラビ◆mU:2016/12/10(土) 12:19



そろりそろりと玄関の方に寄っていき、ちっちゃい穴から外を覗いてみた。

じーっと見て、まだ来ていないなと胸を撫で下ろす。

8月10日、夏休み真っ只中の今日。

親友と遊ぶ約束をしてたけど、見事に寝坊。10時約束なのに今がもう10時半。どうにもならなくて笑うしかない感じ。

準備が早いわけでもない私は、ご飯を適当に作ってもぐもぐする。

インターフォンが鳴った瞬間に走って開けて、土下座する!

そして親友さまを家へ招きいれる!

が、今のミッションのため、食べながら神経をピンポーンに集中させる。

中途半端に準備して外に待たせてる方が怒るもんね、絶対。


もぐもぐ
もぐもぐ

もぐもぐ
もぐ 『 ピンポーン  』


半端じゃない速さで走って、ドアの鍵をパパッと開けて玄関も開けて、

「ごめんなさいッ!!」

と、しっかり土下座した。

運動神経だけは何とか学年でも良い方で良かったーと、安心していても、

一向に、親友の…、世那(せな)の声が聞こえない。
「しーの、やっぱ起きてなかったね」
とかいう呆れた声色が響かない。


「……いや、なんか、…は?」

顔をあげると、

ニット帽、マスク、伊達眼鏡の、
夏に合わなすぎる不審者が、

こっちを見て絶句していた。


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