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3:空ラビ◆mU:2016/12/10(土) 12:41


沈黙が走る…、なんて大人なことは私には出来ず、

「誰ですか!不審者ですか!」

と、しっかり聞いてしまった。
好奇心には、やっぱり負けてしまう。

土下座した状態の私と、そこから去ろうとした状態の彼。

彼はキョロキョロと回りを見渡してから、靴をコツコツ響かせながら私に近づいてきた。

「…ピンポンダッシュしてみた悪趣味な男です。
これ、誰にも言っちゃだめですよ。」

しゃがんで私に目線を合わせた不審者さん。ふわっと良い香りがした。

「秘密、ね。ここに僕がいたのも、ここで話したことも内容も。」

そう言って、何事も無かったように立ち、一瞬私を見つめたあと、廊下を歩いて行ってしまった。


冷たいオーラなのに、話口調が暖かいから、

少し変な感じがした。


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