【plorogue 1-1 -404 not found-】
「.....................何だこれは」
俺の眼前に広がっていたのは一面の野原。
...他に見渡しても何もない。何だここは。何故こんなところに居るんだ俺は。
そんなことを悶々と考えていると、不意に微かに機械音が聞こえてきた。
何の音だ?
そう考えるや否や、突然足元がガパッと開いた。
...あ、これがボルガ式か...。
いやまて、これ俺死ぬんじゃねぇの?
転生してスライムになったわけでもないしこれ落ちたら死ぬでしょ?
え、マジで何だこれ。って言うかなんだこれ!?
「...........ハッ」
......意識が完全に覚醒し、目の前に入ってきたのはどかっと置かれたデスクトップPC。
「...まぁ、そうだよな」
また変な夢を見てしまった。何か最近カオス過ぎますよ俺の頭。
どう使ったらあんなワケわからん夢になるんだ。そもそも草原に落とし穴ってあれか、とんねるずか。
そんなことを寝ぼけ眼のまま考えていると、ふと目の前のPCがバシュンッ!と言う音と共にナレーションを再生し始めた。
『【若人】再封印作戦は無事終了しました。皆さんのご協力に感謝します...』
「................あっ」
...その意味を、俺はすぐに理解した。
「やべぇやっちまった...」
現在の時刻は11:30。今俺がやっているオンラインゲームの緊急クエストの終了時刻である。
俺が前に時計を見たときは10:30だったので...まるっと一時間寝てたことになる。
更に重大なのが、今の今までやっていた緊急クエストが一週間に1、2回しか出ないやつだってこと。
それを思いっきり逃した。しかも寝落ちという後悔度率100%のパターンで。
「どわああああああああやっちまったあああああああああ」
「こらこら、あんまりはしゃいじゃダメですよ〜?」
そんなのひほほんとした声と共に、PCの向こう側にあるドアが音を立てて開いた。